個人のものづくりから世界を目指すーー「0/1 club」を開始します

個人のひらめきが、個人のまま世界に届くーーそんな未来を実現するため、ものづくりメディア「FabScene」、クラウドファンディング「kibidango」、電子機器メーカー「ビット・トレード・ワン」の三社がアライアンスを締結しました。

発信・資金調達・量産という三つの壁を、三社の連携で取り払います。2026年1月28日のキックオフイベントを皮切りに、クリエイター支援の新たなエコシステム「0/1club」(ゼロワンクラブ)が始動します。

0/1clubの概要

クリエイターが持ち込んだアイデアや試作品を、三社の連携で製品化します。

企画・試作から設計まで

FabSceneがプロジェクトの取材・発信を担い、PRやクリエイティブ面でもアドバイザーとして参画します。ビット・トレード・ワンは試作品をもとに、量産を見据えた基板設計や製品設計を支援します。

クラウドファンディング

kibidangoがプロジェクトの企画から運営までを伴走支援します。
FabSceneは取材・発信を通じて認知拡大に貢献します。

量産から販売まで

ビット・トレード・ワンが製造、検品、在庫管理を一括で担います。販路開拓は三社で連携し、量販店・ECサイトへの展開を支援します。

0/1 clubのコンセプト

私たちは、FabSceneとkibidango、そしてビット・トレード・ワンの3社アライアンスを通じて、

“個人が個人のままで世界に挑戦できる社会”を実現します。

現在、ものづくりがスケールを目指すとき、クリエイターは法人化・チーム化・組織化といった“運営的負荷”を求められ、本来の創造活動から遠ざかってしまうという課題が存在します。

クラウドファンディング黎明期、支援者たちは「完成品」ではなく「挑戦」に資金を託していました。KickstarterがTIME誌の「Best Inventions of 2010」に選ばれたとき、同サイトは「人々の国立芸術基金」と評されています。個人の創造性そのものが、投資に値するものとして認められていた時代です。技術的な完成度よりも「なぜそれを作りたいのか」という動機が共感を呼び、ものづくりの初期段階にこそ、最も純粋な熱量と、最も多くの人を惹きつける力がありました。

さらに近年、クラウドファンディングはすでに完成された製品の予約販売の場として使われる傾向が強まっています。これには理由があります。黎明期には、資金を集めたものの開発が頓挫し、支援者にリターンが届かないプロジェクトが相次ぎました。プラットフォーム側がリスク管理を強化し、「確実に届けられるもの」を求めるようになったのは、ある意味で必然の流れでした。

その結果、支援者が失望するケースは減りました。しかし同時に、まだ形になっていないアイデアが試される場、野心的な挑戦に賭けられる場も失われていきました。その結果、個人の小さなひらめきが育つ前に消えてしまう構造が生まれています。

一方で、この十数年の間にものづくりを取り巻く環境は大きく変わりました。試作を支援するファブ施設、小ロットから対応する製造パートナー、技適取得や物流を代行するサービス——個人発のプロダクトを支えるサプライチェーンは着実に充実しています。かつては「未完成ゆえのリスク」だったものが、適切なパートナーと組むことで乗り越えられる時代になりました。

私たち三社は、この現状に対して明確な問いを投げかけます。

「個人が、個人のまま世界に挑戦できる環境はつくれないだろうか?」
「ものづくりの初期段階にこそ光が当たる場を取り戻せないだろうか?」

そこで三社は、それぞれの強みを結集し、アイデアの萌芽から製品として世に届くまでを一つの導線で支える仕組みを構築します。

FabScene

いまご覧頂いているFabSceneは、2025年からスタートしたモノづくり系テックメディアです。個人クリエイターやスタートアップの挑戦を取材し、記事として発信します。

単なるスペック紹介ではなく、なぜそれを作ろうと思ったのか、どんな課題をどう乗り越えたのかという「開発の物語」を掘り下げることを重視しています。まだ製品になる前の段階でも、その思想と背景を伝えることで、共感する読者や潜在的な支援者との接点を生み出します。クリエイターが自ら発信する負担を減らしながら、専門メディアならではの信頼性と拡散力で、挑戦を「知られる」ものに変えていきます。

kibidango

kibidangoは、2013年創業のクラウドファンディングプラットフォームです。時には自らがプロジェクトオーナーとして海外メーカーに代わって何百ものプロジェクトを開催し、単なる資金調達の場ではなく、まだ形になりきっていない挑戦が共感と支援によって育っていくプロセスそのものを支えてきました。プロジェクトに担当者が伴走し、クラウドファンディングに特有の知見が必要となるプロジェクト設計をクリエイターと共に考えます。単なる予約購入ECサイトにとどまらず、All-or-Nothing(目標未達の場合は不成立)方式を貫いているのは、安易にプロジェクトを成立させること自体をゴールにせず、本気の挑戦と共感が正面から向き合う場であり続けたいからです。

電子楽器「InstaChord」やレトロPC復刻「X68000 Z」など、構想段階の熱量を起点としたハードウェアプロジェクトを数多く世に送り出してきました。kibidangoは「あなたの挑戦が誰かの勇気になる世界」をビジョンとし、クラウドファンディング本来の精神を、いまの時代にもう一度取り戻すことを目指しています。

ビット・トレード・ワン

ビット・トレード・ワンは、神奈川県相模原市に本社を置く電子機器メーカーです。2013年から展開する「BTOマイ・プロダクトサービス」は、個人が作った同人ハードウェアを製品化し、量販店にまで届ける仕組みです。試作段階のものを持ち込めば、基板の最適化や量産設計、製造、検品、アフターサポートまでを一括で引き受けます。クリエイターは設計と改善に集中でき、販売量に応じたロイヤリティを受け取れます。個人では開拓が難しい大手家電量販店や大手総合ECサイトといった販路へのアクセスも、このサービスの強みです。

三社は、理念に共感してくれるクリエイターが集い、学び、試し、仲間と出会い、自分の挑戦を始められる「場」づくりにも取り組みます。

その第一歩として、2026年1月28日にキックオフイベントを開催します。ここをスタート地点として、その後も年に4回程度のペースで定期イベントを企画し、継続的にクリエイターの挑戦を可視化し、育み、社会につないでいきます。

私たちのアライアンスは、クラウドファンディング本来の精神を取り戻し、スケール=組織化という制約からものづくりを解放する新しいエコシステムです。そして、その中心には、“個人のひらめきが、個人のまま世界へ届く未来”があります。

三社はサービスの提供だけでなく、クリエイターが集い、互いに力を得る「場」を継続的に育てていきます。

キックオフイベントのお知らせ

今回発表したアライアンスを記念して、2026年1月28日にキックオフイベントを開催します。当日は「0/1クラブ」の具体的な取り組み内容や今後の計画に加え、今回の量産化・クラウドファンディングプロジェクトにチャレンジする二人のMakerを招き、各プロダクトを紹介します。

第0回!0/1club(ゼロワンクラブ)

【日時】2026年1月28日(水) 19時〜21時

【会場】きびだんご株式会社イベントスペース

所在地:東京都目黒区東山3-7−11 大橋会館(東急田園都市線「池尻大橋駅」徒歩5分)

【参加費】無料

詳細・申込URL

https://peatix.com/event/4783665

FabScene編集部

FabScene編集部