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切手サイズの超小型Arduino互換ボード「ATtiny1616-Minima」が個人開発者により公開

わずか15×22mmサイズの超小型Arduino互換開発ボード「ATtiny1616-Minima」が個人開発者によってオープンソースで公開された。開発者のnerovny氏が2025年8月19日にRedditで完成したプロトタイプを発表したもので、従来のArduino Pro Miniと比較して大幅な小型化を実現している点が特徴だ。

ATtiny1616-Minimaは、Microchip社のATtiny1616マイコンを中核とした最小構成の開発ボードだ。基板サイズは15×22mmと切手程度の大きさでありながら、UPDIプログラミング対応、5Vと3.3Vの電源選択機能、最大16Vの入力電源対応など、実用的な機能を備えている。

カステレーションホール採用で実装も容易

基板にはカステレーションホール(半円穴)が採用されており、他の基板への表面実装も容易に行える設計となっている。開発者は「基板の輪郭を半分に切断するよう設計し、製造工場がそれを加工した」と製造プロセスを説明している。

電源管理には150mAの電圧レギュレータ(LP2985シリーズ)を2つ搭載し、5Vと3.3Vを切り替えて使用できる。部品構成も最小限に抑えられており、コンデンサ6個、LED 1個、抵抗1個、電圧レギュレータ2個とATtiny1616のみで構成されている。

技術的には、0402サイズ(1.0×0.5mm)と0805サイズ(2.0×1.25mm)のチップ部品を組み合わせた高密度実装を採用している。LEDには0805サイズの緑色LEDを使用し、動作状態の確認が可能だ。

開発者のnerovny氏にとって、これは2番目のAltium Designer使用プロジェクトとなる。同氏は受け取ったプロトタイプについて「文字が鮮明で、カステレーションホールも良好な仕上がり」と品質に満足している様子を示している。

プロジェクトは完全にオープンソースライセンスで公開されており、GitHubで回路図、基板レイアウト、部品表が入手できる。製造には一般的なPCB製造サービスが利用でき、個人でも比較的容易に製作可能だ。

関連情報

プロジェクトページ(GitHub)

FabScene編集部

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