Categories: 工作・開発

天井に血糖値と株価を映すESP32投影時計「Frixos」ファームウェア公開

既製品の投影時計は赤いLEDが多く、昼間に日光が差し込むと途端に読めなくなる。そんな不満から、ギリシャ在住の製作者msdiorin氏が数年がかりで作り上げたのが「Frixos」だ。ESP32とST7735S 128×128 LCDを組み合わせたカラー投影時計で、ファームウェアがGitHubで公開されている。

Frixosが従来の投影時計と一線を画すのは、時刻だけでなく天気・株価・血糖値といったリアルタイムデータを天井や壁に映し出せる点だ。スクロールするメッセージ欄にHome AssistantのエンティティトークンやFinnhub経由の銘柄コードを混在させれば、「室温24℃ | AAPL 195ドル | 血糖値105」といった情報を1行にまとめて投影できる。

血糖値モニタリングには糖尿病患者向けの継続血糖モニタリング(CGM)機器に対応しており、Dexcom Share・Freestyle Libre(LibreLinkUp)・Nightscoutからデータを取得して色分け(緑/橙/赤)とトレンド矢印で表示する。夜中に目が覚めたとき、スマートフォンをまさぐらずに天井を一瞥するだけで数値を確認できる。

ハードウェア構成はESP32デュアルコア(8MBフラッシュ)、6W LEDにヒートシンクを組み合わせた光学系、周囲光センサーLTR303による自動輝度調整、USB-C給電で消費電力は最大8Wだ。表示エンジンにはLVGLを採用し、時刻の数字はスプライトシートから高速描画する設計になっている。

ファームウェアは2020年のArduino実装から始まり、2024年末にESP-IDFへ全面移植された。FreeRTOSタスクへの整理とLVGLへの切り替えにより、ビルド時間が約5分から約20秒に短縮されたという。設定UIはブラウザからアクセスできるキャプティブポータル方式で、英語・日本語を含む9言語に対応する。

完成品はMonolith(角型タワー)・Obelisk(丸型タワー)・Halotime(コンパクト型)の3モデルで販売されているが、回路の中身はすべて同一だ。GitHubリポジトリにはファームウェア一式とビルド・フラッシュ手順が公開されており、個人利用・フォークは無料で可能となっている。

関連情報

FabScene編集部

FabScene編集部