「Wordle」は、ニューヨーク・タイムズが1日1回出す英単語当てゲームだ。5文字の英単語を6回以内に当てる。文字を打つたびに、正しい位置は緑、位置違いは黄、含まれない文字は灰色で示され、その手がかりから正解を絞り込む。作り手のjgordon510氏は、これを安価なESP32のタッチ画面で遊べるようにした。
使うのは、「Cheap Yellow Display(CYD)」と呼ばれる、2.8インチのタッチ画面がついたESP32のボードだ。電源を入れると、まずWi-Fiにつなぎ、時刻から今日の日付を調べ、その日のWordleの答えをニューヨーク・タイムズの配信元から取り込む。取り込みが済むとWi-Fiを切り、あとは端末だけで動く。取り込みの間は、本体の赤いLEDが点いて処理中を知らせる。
遊び方は本家と同じだ。画面のキーボードで5文字を打ち、決定を押すと、緑・黄・灰色で判定が返る。決定キーは、いま並んだ文字が辞書にある単語になった瞬間に緑になり、「その単語で合っているか」の目印にもなる。同じ文字が重なる場合の色分けも、本家の規則どおりに処理する。
小さなマイコンで動かす鍵は、メモリのやりくりだ。答えを取り込むときの暗号化通信には、まとまった空きメモリが要る。そこで通信の前に不要なメモリを片づけ、ゲームを始める前にWi-Fiの機能も畳んで、空きを確保する。単語の辞書も、まるごとメモリに読み込まず、フラッシュ上のファイルを直接たどって、その単語があるかを調べる。
必要なのは、CYDのボードとUSBケーブルだけだ。プログラムはMicroPythonで書かれ、MITライセンスで公開されている。日付の取得も答えの取り込みも、鍵のいらない公開のWebサービスを使う。身近なボードが、毎日の一問をそのまま遊べる小さな端末になっている。