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iPhoneなしでCarPlay画面を自分用に、個人が「OrangeCar」公開

車のナビ画面にiPhoneの画面を映す「CarPlay」の端子に、iPhoneではなく小さなボードコンピューターがつながる。すると車はiPhoneがつながったと判断し、ボード上で動く自作の画面を、車の純正の画面に映し出す。ボードをiPhoneに見せかけるソフトウェア「OrangeCar」が、GPL-3.0ライセンスで公開された。作ったのはベルギーのSébastien Buysse氏で、同氏は自分の車で毎日使っているという。

同氏は当初、Androidスマートフォンのふりをして「Android Auto」で画面を映そうとした。しかしAndroid Autoでは、車がスマートフォン側をGoogleの証明書で確かめるため、鍵を持たないボードは先へ進めなかった。CarPlayは向きが逆で、車がiPhoneに自分の証明書を示す。iPhoneのふりをするボードは、秘密の鍵を持たなくてよい。同氏はこの非対称に目を付け、2026年7月にCarPlayへ方針を改めた。Appleの認証チップ(MFiチップ)が要らないのも、この仕組みによる。

同氏が使ったボードは、シングルボードコンピューター「Orange Pi 5 Plus」だ。車での試験は9月15日に始まり、その日のうちに画面にCarPlayのロゴが出た。ただ、映像が届いても数秒で接続が切れ、自作の画面が見えるのは2〜4秒だけだった。同氏は24回の試行の記録を突き合わせ、車側が対応していたUSBの省電力機能を原因とみて、ボード側でこの機能を切った。以後、接続は途切れなくなり、10月9日に集計した16回の接続はすべてエンジンを切るまで続いた。

自作の画面には、オフラインの地図と経路案内、音楽、OBD-II(車の故障診断用の端子)から読んだエンジンの情報、燃費の記録が並ぶ。OrangeCarは位置情報を車自身のGPSから受け取るため、GPS受信機は要らない。ハンドルのボタンでの曲送りにも対応している。

動作を確かめた車種は、Jaguarの「F-PACE」の1車種だけだ。OrangeCarは、無線で接続するCarPlayには対応していない。同氏は、AppleやJaguar Land Roverとは関係のない独立したプロジェクトだと明記したうえで、解析した手順をバイト単位でまとめた資料も公開した。別の車で試す人が、同じ調査を繰り返さずに済むようにするためだという。

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FabScene編集部

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