開発者のdanielgeez氏が、Raspberry Pi 4を使ってJava版とBedrock版の両方に対応するMinecraftサーバーの構築方法を公開した。GeyserMCプラグインを活用することで、異なるエディション間の互換性を実現し、単一のサーバーで多様なクライアントからの接続を可能にしている。
システムの核となるのは、軽量なMinecraft Java サーバーである「Purpur」だ。PurpurはPaperサーバーのフォーク版で、高性能と豊富なカスタマイズオプションを提供する。この上に、Bedrock版クライアントの接続を可能にする「GeyserMC」プラグインを導入している。
さらに、より幅広いクライアント対応のため「ViaVersion」と「ViaBackwards」プラグインも追加している。ViaVersionは新しいJava版からの接続を、ViaBackwardsは古いJava版(1.9以降)からの接続をサポートする。これにより、Java版の多世代バージョンとBedrock版を単一サーバーで受け入れることができる。
認証システムには「Floodgate」プラグインを使用し、Bedrock版プレイヤーがJavaアカウント無しでもサーバーに参加できる仕組みを構築している。GeyserMCの設定ファイルでauth-typeをfloodgateに変更することで、この機能を有効化している。
ハードウェアはRaspberry Pi 4(4GB RAM版)に32GB microSDカードを組み合わせ、Raspberry Pi OS Lite(64bit)をベースシステムとして採用している。軽量なLite版により、サーバー用途に最適化された環境を構築している。
Java環境にはOpenJDK 24を使用し、手動でインストールして環境変数を設定している。JAVA_HOMEとPATHの適切な設定により、Minecraftサーバーの安定動作を確保している。
サーバー管理にはFileZillaのFTPクライアントを活用し、プラグインファイルのアップロードや設定ファイルの編集を効率化している。コマンドライン操作に不慣れなユーザーでも、グラフィカルなインターフェースで作業を進められる。
接続設定では、Java版クライアントはポート25565、Bedrock版クライアントはポート19132を使用する。ローカルネットワーク内では「minecraft.local」のホスト名でアクセス可能で、有線LAN接続により低遅延でのプレイ環境を提供している。
danielgeez氏は今後の拡張として、シェルスクリプトによる操作の自動化、追加プラグインの導入、リモートアクセスの設定、定期バックアップシステムの構築などを提案している。
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