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AIとサーモカメラで蚊を自動追尾して迎撃するレーザー砲、個人が公開

夏の夜に蚊の羽音で起こされた経験を持つ人は多い。だが、暗がりを不規則に飛び回る数mmの虫を狙って仕留めるのは、人にとっても機械にとっても簡単ではない。Steven Cheng氏は、その難題にコンピュータービジョンとレーザーで挑む自作装置を作り続けており、2026年5月28日に最新版「Version 2.0」を公開した。

この装置は、カメラで蚊を見つけて種類を判別し、追尾してレーザーで仕留める仕組みだ。Cheng氏はこれを蚊の迎撃システムと呼ぶ。V2.0の大きな変化は、捉え方を2系統に増やした点にある。高倍率の可視光カメラに加え、熱を捉えるサーモカメラを新たに搭載した。可視光だけでは見失いやすい小さな虫を、体温の手がかりからも追えるようにする狙いだ。

狙いを定める雲台(カメラやレーザーの向きを変える台)も作り直した。サーボモーターと、減速して精密に動かすハーモニックドライブを組み合わせ、細かな動きを正確に制御する。土台は3Dプリンターで造形し、組み立て時に厚さ10mmのアルミ板で補強して、動作中にぶれない剛性を確保した。デバッグしやすいよう、外装カバーはまだ取り付けていない。

Cheng氏はまず、室内で雲台の追尾性能と剛性を確かめた。パラメーターを詰めていない状態でも、画像での追尾と雲台の動きはうまく働いたという。次に雲台を移動式の台車に載せ、屋外で蚊を探させた。レーザーは正常に動き、照準のずれも調整済みだ。装置は格子状に視野を走査して蚊を探す。

正面の1時の方向に蚊を1匹見つけると、雲台が自動で追尾してロックし、レーザーを発射して即座に仕留めた。続けて3匹を検出し、すべて駆除したという。今回学習させたモデルは、蚊だけでなく、ほかの小さな飛ぶ虫も見分けられる。Cheng氏は、予算が許せば雲台をCNC切削のアルミ合金で作り、精度をさらに高めたいとしている。

FabScene編集部

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