Categories: ニュース

Arduino Zephyrコア0.55、Serialを修正しCANバス対応追加

Arduinoは2026年5月15日、ZephyrOS(ZephyrOSは組み込み・IoT向けのリアルタイムOS)ベースのArduinoコアの新バージョン「Arduino Core on Zephyr 0.55.0」を公開した。6月に予定しているベータ終了・安定版リリースに向けた最終マイルと位置付けられており、これと並行してmbedOSベースの旧コアの廃止プロセスも開始する。

今回の更新で最優先で修正されたのは、最も多く報告されていたSerial出力の問題だ。従来、Arduino UNO QボードでSerial.println()などのモニター出力を使うには、スケッチに#include <Arduino_RouterBridge.h>を追加したうえでIDE 2とArduino App Labの違いを意識する必要があった。0.55.0ではSerial出力のルーティングを刷新して透過的なエイリアスを導入し、Arduino IDE 2とArduino App LabどちらでもSerialやMonitorへの出力がそのまま動作するようになった。既存スケッチのArduino_RouterBridge.hインクルードはそのままコンパイルできるが、記述は不要になる。

新たに追加されたライブラリは2種類だ。RTCライブラリはネットワーク時刻同期や曜日・月日を扱うカレンダー機能に対応し、起動時間に依存しない正確な時刻管理が必要なIoTプロジェクトで活用できる。CANバスライブラリは車載や工場設備など産業向け通信規格「CANバス」(Controller Area Network)に対応し、小型のCANトランシーバーを追加するだけでUNO Qから車載ダッシュボードや工場ネットワーク機器の試作が行えるようになる。

ほかにもUNO Q向けのDynamic Interrupts対応、シリアルデータの読み書き関数shiftIn/shiftOutの追加、Zephyr workqueueサポートなどが含まれる。対応ボードにはNicla Visionが新たに加わり、UNO Q・Portenta H7/C33・Opta・Giga Display Shield・Nano Matter・Nano 33 BLE・Nicla Sense・Nicla Visionの計9モデルとなった。インストールはArduino IDEのBoard Managerで「zephyr」を検索し、0.55.0を選ぶだけだ。

関連情報

FabScene編集部

FabScene編集部