Arduinoは2025年11月18日、Arduino UNO R4 WiFiボードを中心とした学習キット「Arduino Starter Kit R4」を発表した。電子工作とプログラミングの基礎を学べる13のプロジェクトが含まれており、初心者向けの入門キットとして位置付けられている。
キットには、Arduino UNO R4 WiFiボード、電子部品一式、13プロジェクトを掲載した印刷された書籍、Arduino Fundamentals認定試験のバウチャーコードが含まれる。UNO R4 WiFiボードは、Renesas RA4M1マイコン(32ビット)とESP32-S3モジュールを搭載しており、WiFiとBluetoothによる無線接続機能を備える。
印刷された書籍では、基本的な回路とプログラミングロジックから、モーター制御、センサー入力まで、13のプロジェクトを段階的に学習できる。オームの法則、回路図の読み方、温度センサー、フォトトランジスタ、サーボモーター、プッシュボタンなどの実用部品の使い方が解説されている。
キットをオンライン登録すると、追加プロジェクトにアクセスできる。これらのオンラインコンテンツでは、UNO R4 WiFiの静電容量タッチ、キーボード・マウスエミュレーション、LEDマトリックス(12×8)の活用方法などが紹介される。
また、Arduino AI Assistantがオンラインエディタに統合されており、コードの記述、デバッグ、概念の理解をサポートする。AI Assistantの使用は任意で、すべてのプロジェクトはAI Assistantなしでも完了できる。
多言語対応も特徴の1つで、英語に加えてイタリア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語(近日提供)での翻訳が提供される。Arduinoのローカライゼーションチームは、今後さらに多くの言語を追加する予定だ。
各キットには、Arduino Fundamentals認定試験の受験バウチャーが1回分付属する。この試験は、電子工学とプログラミングのスキルを検証するオンライン試験で、国際的に認められた資格となる。
価格は通常95ドル(約1万4000円)だが、期間限定で76ドル(約1万1000円)で提供される。また、教育機関向けには6セットをまとめたクラスルームパックの提供も予定されている。1つのキットを最大20のArduinoアカウントに登録できるため、家族、教室、メイカークラブでの共有利用が可能だ。
キットに含まれる部品は、ジャンパーワイヤ、プッシュボタン、16×2文字表示対応のLCDスクリーン、ブレッドボード、LED、モーター、温度センサー、傾きセンサー、抵抗などとなっている。