Arduinoは2026年1月20日、Linux対応デュアルブレインボード「Arduino UNO Q」の新バリエーションとして、4GB RAM/32GB eMMCストレージを搭載したモデルを発表した。
Arduino UNO Qは、2025年10月にArduinoが発表したボードで、Qualcomm Dragonwing QRB2210マイクロプロセッサ(MPU)とSTM32U585マイクロコントローラ(MCU)を組み合わせた「デュアルブレイン」構成が特徴だ。MPU側でDebian Linuxを動作させながら、MCU側では従来どおりArduinoスケッチを実行できる。Unoフォームファクタを維持しており、既存のシールドやModulino、Qwiic対応モジュールとの互換性を保つ。
従来の2GB RAM/16GB eMMCモデルは、PC接続モードでの開発や軽量なエッジAI処理に適していた。新しい4GB版は、以下のような用途に向けて設計されている。
まず、モニター、キーボード、マウスを接続してスタンドアロンのシングルボードコンピュータ(SBC)として使用する場合、4GB RAMがあればDebian LinuxのGUI環境を快適に操作できる。次に、Arduino App Labの実行、ローカルWebサーバーのホスティング、データベースログの管理、カメラ入力のストリーミングなど、複数のプロセスを同時に動かすアプリケーションでは、追加の2GB RAMがスローダウンやクラッシュを防ぐ。また、高解像度のコンピュータビジョンや音声処理など、大規模で複雑なAI/機械学習モデルを扱う場合にも有効だ。さらに、32GB eMMCストレージは、多数のLinuxパッケージ、大容量のプロジェクトファイル、長期間のセンサーデータログなどを保存できる。
ソフトウェア面では、ボード本体にプリインストールされた「Arduino App Lab」を使用する。App Labは、Arduinoスケッチ、Pythonスクリプト、コンテナ化されたAIモデルを統合的に扱える開発環境で、顔認証、異常検知、画像分類、音声認識などのAIモデルがサンプルとして用意されている。
Arduino UNO Q 4GBの価格は、Arduino USAストアで59ドル(約9200円)。2GB版は47.58ユーロ(約7700円)で販売中。RS Components、Farnell、DigiKey、Mouserなど各国の正規代理店でも取り扱いが開始されている。
日本では、スイッチサイエンスやマルツオンラインなどが2GB版、4GB版ともに取り扱いを予定しているが、技適取得待ちのため発売時期や価格が未定となっている。