Categories: ニュース

バイノーラルマイク「美耳」専用USBオーディオ変換機、スマホやPCで即座に録音・配信可能に

ビット・トレード・ワンは2025年11月21日、バイノーラルマイク「美耳」専用のUSBオーディオインターフェイス「美耳 USBオーディオ変換機」を発売する。市場想定売価は1万2800円前後(税別)。

「美耳」は同社がクラウドファンディングで製品化したバイノーラルマイクで、人間の耳の形状を模した構造により、立体的な音響を録音できる。本製品は、この美耳の6.3mmプラグ出力をUSBオーディオ信号へ変換するオーディオインターフェイスだ。USB Type-C端子を搭載したiPhoneやAndroid端末、PCに直接接続することで、複雑な配線なしでバイノーラル録音や配信が可能になる。

美耳と本製品、付属品があれば録音に必要なケーブルが全て揃う。付属品として、USB Type-C to Cケーブル(50cm)とUSB Type-A to Cケーブル(1.5m)が同梱される。

オーディオコーデックICには、C-Media製の「CM6646」を採用した。USBオーディオクラス2.0に対応し、最大192kHz/32ビットの高解像度オーディオフォーマットをサポートする。コンパクトな機器では採用が珍しい、ステレオ入力をUSBオーディオへ変換する機能を搭載している。

本体パネルにはマイクとの接続方法が記載されており、ボタン操作でマイクのゲイン調整が可能だ。録音中でもワンタッチで音量を上下でき、配信ソフトやOSの音量設定に頼らず素早くレベル調整できる。

ハードウェアマイクループバック機能により、録音音声をデバイスを通さず直接イヤホンでモニターできる。遅延のないモニタリングが可能で、配信中のリスニングや音量確認もストレスなく行える。スイッチでオン・オフを切り替えられるため、環境や用途に合わせた使い分けができる。また、USB DAC(Digital to Analog Converter、デジタル・アナログ変換器)も内蔵しており、接続先デバイスの音も本製品の3.5mm端子からイヤホンなどで聞くことができる。

入力端子は6.3mmモノラルジャック×2(L/R)、出力端子はUSB Type-C、USB Type-A(美耳用電源出力)、3極3.5mmステレオミニジャックを備える。サイズは約52×44×19mm、重量は約200g。

ただし、本製品はAndroid端末での外部ステレオ入力録音という特殊な用途のため、全ての端末での動作を保証するものではない。同社は動作対応機種リストをサポートサイトで公開している。一部のAndroid端末ではステレオ録音がモノラルに変換されるケースがあり、これはスマートフォン本体・OS・アプリ側の制限や相性によるもので、製品側での改善は困難だという。Android OSにおけるUSB Audio Class(UAC)のサポートは限定的で、Android Open Source Project(AOSP)が公式にUAC対応を明言しているわけではないため、全ての環境での完全な動作保証はできないとしている。

関連情報

美耳 USBオーディオ変換機(ビット・トレード・ワン)

FabScene編集部

FabScene編集部