IoTモジュラーデバイス「BraveJIG」を展開するBraveridgeは2025年9月24日、アナログ出力センサーの電流・電圧を取得する新モジュール2製品を発売した。これにより、既存の産業用センサーを後付けで簡単に無線化できるようになる。
「BraveJIG 2ch 4-20mAモジュール」(型番:BJ-MD-420-01)は、産業現場で広く使われる4-20mA出力のアナログセンサーに対応した電流測定モジュールだ。プロセス制御や産業設備のモニタリングなどで標準的な4-20mA信号を直接扱える。
2チャンネルのA/Dコンバータを内蔵し、測定範囲はDC0~20mA、分解能は0.000625mA、測定精度は±2%。測定周波数は1Hz(1000ms)または2Hz(500ms)から選択できる。本体サイズは約50×69×32mm、重さ約58g。IP65相当の防塵・防水性能を持つ。
「BraveJIG 2ch ADCモジュール」(型番:BJ-MD-ADC-01)は、電圧出力のアナログセンサーや制御盤から出力された電圧値をアナログ-デジタル変換(ADC)で取得するモジュール。機器の稼働状況や電力計測などに利用できる。
どちらのモジュールも、BraveJIGルーターとBluetooth Low Energy(BLE)で通信し、Bluetooth Long Rangeモードでは数百メートルの通信が可能。消費電流は最小で43μA(Legacyモード)、最大でも3.03mA(Long Rangeモード、サンプリング時)と省電力設計になっている。
電源供給は現場の状況に応じて選択できる。ルーターからの給電、BraveJIGバッテリーからの給電、外部電源変換アダプターを使った配電盤やAC電源からの給電、USB Type-A変換ケーブルを使ったモバイルバッテリーからの給電など、複数の方法に対応している。
BraveJIGは、センサーの無線ネットワーク化や製品化の課題を解決するモジュラーデバイスシリーズ。今回の2製品追加により、当初構想していた第1弾ラインアップ11機種が揃った。既存の産業設備に後付けで導入できる柔軟性が特徴で、現場のDX化を支援する。
対応するWindows向けアプリケーション「BraveJIG PLUG」も新モジュールに対応。仮想マシンを介さずにBraveJIGをスムーズに利用できる。また、販売と導入支援を行う「導入支援パートナー」も11社に拡大し、導入企業への支援体制を強化している。
Braveridgeは福岡県福岡市に本社を置き、IoT機器の開発・製造を手がける。同社の糸島工場で生産されている。