CuboRex(東京都葛飾区)は2026年5月19日、クローラ(キャタピラー型走行)ロボットの開発プラットフォーム「CuGo V4.5」を99万円(税込)で販売開始した。前モデルのCuGo V4と比べて最高速度を約2.4倍に引き上げ、AGV(無人搬送車)やAMR(自律移動ロボット)の開発に特化した設計に刷新している。
最高速度は従来の時速1.8 kmから時速4.4 kmへ向上した。背景にあるのはマブチモーター製ブラシレスDCモーターの換装で、出力を1基あたり100Wから200Wに倍増させた。なお出荷時の上限は安全設定により時速3.6 kmに制限されており、専用プログラムで時速4.4 kmまで解放できる。
外観の最大の変化はフラット荷台への移行だ。これまで荷台上面に置かれていた制御ボックスを車体下部に収納することで、積載面(500×380×85mm)を完全にフラット化した。ロボットアームやLiDAR、搬送コンテナなどを自由にマウントできるようになり、AGV用途での試作設計の柔軟性が大きく上がった。副次効果として車高が65mm下がり(320mm→255mm)、重心低下により坂道走行時の安定性も向上している。
無線通信への対応も今回の目玉だ。Raspberry Pi Pico 2W(Bluetooth搭載)の採用により、ROSプログラムから無線でロボットを制御できるようになった。有線ケーブルなしでROS 2やNavigation2スタックと連携した自律走行の開発が行える。外付けバッテリーへの換装にも対応し、長時間稼働が必要な実証実験での連続運用を想定している。標準搭載のLiFePO4バッテリー(24V・6Ah)との互換性は維持しており、可搬重量80kgと登坂能力20度(積載60kg時)はCuGo V4から変わっていない。
CuboRexは開発の背景として、AGV開発現場で「堅牢で信頼性の高いベースプラットフォームが少ない」「ハードウェアの制約が開発速度のボトルネックになる」という声が多く寄せられていたと説明する。制御ソフトはArduino・ROS 2の両対応でGitHub上にオープンソース公開されており、購入はオンラインストアから予約受付を開始している。