後足の麻痺や切断により歩行困難な犬のための3Dプリント製車椅子「Handicap Dog Cart」が、3Dプリント共有サイトMakerWorldで公開された。設計者のBubbles2Legs氏が2025年9月3日にリリースし、後足用と前足用の2種類のデザインを無償で提供している。
後足用車椅子は10ポンド(約4.5kg)以下の小型犬に適応するよう設計されており、犬のサイズに応じて部品を交換できる構造になっている。フレームの長さ(短・長)、レール(短・長)、車輪(小・大)の組み合わせで調整が可能で、大型車輪は長フレームとの組み合わせでのみ使用できる。
フレームはM2ネジで固定し、ストラップには1インチ幅のナイロン製ウェビングを使用する。犬の体型に合わせるため、複数のストラップ取り付けポイントが設けられている。
製作に必要な主な材料は、1インチナイロンウェビング、4分の3インチベルクロ、M2×20セルフタッピングネジ14本、5×14×5mmフランジ付きボールベアリング4個、M5×40機械ネジ2本、M5ナイロンロックナット2本など。
前足用車椅子は後足用と比較してより複雑な設計になっており、個別の犬の計測が必要で、一部の犬は装着に慣れない可能性があるという。前足用については、個別にカスタマイズした設計が必要だとしている。
設計者のBubbles2Legs氏は、生後数分で後足を失った愛犬「Bubbles」のためにこの車椅子開発を始めたと説明している。同氏の妻とともに、足の欠損、歩行困難、盲目、聴覚障害などの特別なケアが必要な犬の救護活動を行っているという。
データはCreative Commons Attribution-Noncommercial-Share Alike ライセンスで提供され、他の製作者が各自の犬に適応させるためのSolidWorksソースファイルも含まれている。