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水100mlと電力1kWhで6時間調理できる水素コンロ、インドのスタートアップが発売

蛇口をひねれば水が出てくる。その水を燃料に変えてしまうコンロが登場した。インドのクリーンテックスタートアップGreenvizeが、水の電気分解で水素を作り、その場で燃料として使う一体型の水素調理システムを発売した。

仕組みはシンプルだ。本体に内蔵された「プロトン交換膜(PEM)電解槽」に蒸留水か浄水(約100ml)と電力(約1kWh)を供給すると、水が水素と酸素に分解される。生成した水素は貯蔵せずその場で燃焼させ、排出されるのは水蒸気だけだ。酸素は室内に放出される。LPGガスのような外部からの燃料補給や配管が不要で、コンロのつまみを回した瞬間から水素が生成される。

同社によると、1kWhの電力で最大6時間の連続調理が可能だ。一般的なIHクッキングヒーター(1バーナーあたり1.5〜2kW、6時間で9〜12kWh)と比べて消費電力が大幅に少なく、IHでは使えない既存の調理器具もそのまま使える点も特長として挙げている。

価格は1口タイプが約10万5000ルピー(約18万円)、2口タイプが約15万ルピー(約25万7000円)。現時点ではホテルや施設向けの商業利用が主な対象で、将来的な家庭普及を見据えている。太陽光発電と組み合わせたオフグリッド運用にも対応するという。

インド政府の「国家グリーン水素ミッション」とも方向性が一致しており、LPGの価格変動や供給不安が続く地域での代替手段として注目される。

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FabScene編集部

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