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中国の大学が距離と温度とガスを1台で測るLiDAR、EV電池の異常を監視

中国のハルビン工業大学の研究チームが、対象までの距離に加えて、周囲の温度やガスの濃度、液体の密度までを1台で測るLiDARを開発した。空中に向けた光と、光ファイバーを通した光の両方から戻ってくる信号を読み分けることで、立体的な形の把握と各種の測定を同時に成り立たせた。成果は2026年8月5日、学術誌『Light: Advanced Manufacturing』に掲載された。

LiDARは、レーザーの光を当てて跳ね返るまでの時間や光の性質の変化から距離を測る技術で、自動運転車の目にあたる。研究チームが土台にしたのはFMCWと呼ばれる方式だ。周波数を連続的に変えながら光を出し、戻ってきた光との周波数の差から距離を割り出す。太陽光や他のLiDARの光に邪魔されにくく、対象の速度も同時にわかる。ただし、この方式でつかめるのは距離と速度までで、電池の内部の状態や周りの空気の状態までは読み取れなかった。

研究チームが狙いを定めたのは、電気自動車の安全を左右するリチウムイオン電池の熱暴走だ。異常な発熱が連鎖して温度が上がり続ける現象で、前触れをつかむには、温度と電解液の密度、そして発生するガスの種類と量を同時に見る必要がある。これらはこれまで、周囲を写す装置と各種を測る装置を別々に用意して監視してきた。装置の数が増えれば構成は複雑になり、費用もかさむ。

試験では、30m離れた対象を0.3〜1.2cmの分解能で撮像した。分解能は用途に合わせて変えられる。電池については、電解液の密度を1mLあたり10万分の3gの精度で、温度を0.5℃の精度で測った。熱暴走の兆候となるアセチレン、二酸化炭素、メタンの3種類のガスは、それぞれ0.07ppm、48ppm、0.56ppmまで検出できた。1ppmは100万分の1にあたる濃度だ。

研究チームは、電気自動車をはじめとする新エネルギー車と、宇宙機での活用を見込んでいる。

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FabScene編集部

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