米ワシントン州のInterim Computer Museum(ICM)と、1987年から運営されるパブリックアクセスUNIXシステムSDF.orgが共同で、28台のヴィンテージコンピューターシステムにブラウザーからログインできるオンライン展示を公開した。
アクセス方法はシンプルだ。ブラウザーでconnect.sdf.orgにアクセスし、ログインプロンプトに「menu」と入力するとゲストとしてシステム一覧が表示される。2ページにわたる一覧からキーを押すだけで、選んだシステムのコマンドプロンプトに接続できる。
公開されている28台は、実機のヴィンテージハードウェア、エミュレーション、その両方を組み合わせたハイブリッドが混在している。代表的なシステムには以下がある。
Multics(Honeywell 6180)は、1964年にMIT、GE、Bell Labsが共同で設計したOSで、後にUNIXの直接的な源流となった。2000年まで実際の機関で稼働していた。TOPS-20は、初期ARPANETを支えたPDP-10向けOSで、コマンド補完やディレクトリ構造など、現代のシェルに引き継がれた機能を備える。3台が公開されており、「@」プロンプトが特徴だ。CDC 6500(NOS 1.3)は、Seymour Cray氏がCray Research設立前に設計したアーキテクチャーで、メインCPU1基と周辺プロセッサー10基を搭載していた。科学計算向けの並列処理設計は、後のスーパーコンピューターにつながる。PDP-11/70(愛称MissPiggy)ではVersion 7 UNIXが動作する。後のUNIX系OSの基盤となったリリースで、ファイルシステムの操作やチェスプログラムの実行も試せる。
スクリーンショットや静的な展示とは異なり、実際にコマンドを入力して操作できる点がこのプロジェクトの特長だ。TOPS-20上ではテキストアドベンチャーゲーム「Adventure」(1976年)やInfocomの「Zork」も動作する。
ICMは501(c)(3)の非営利団体で、ワシントン州タキーラに拠点を置き、約6000点のコンピューター関連資料を所蔵する。運営資金はSDF.orgのBOOTSTRAPメンバーシップと寄付で賄われている。
Interim Computer Museum
SDF Public Access UNIX System
connect.sdf.org(ブラウザーからアクセス)