機械式キーボードメーカーのKeychronが、自社製品のハードウェア設計ファイルをGitHubリポジトリ(Keychron/Keychron-Keyboards-Hardware-Design)で公開した。2026年4月8日時点で100モデル超のデータが含まれており、その後も連日追加が続いている。
公開されているのはケース・プレート・キーキャップ・スタビライザー・マウスシェルのCADデータで、ファイル形式はSTEP(3D CAD)、DXF(プレートの2Dカットデータ)、DWG(エンジニアリング図面)、PDFの4種だ。個々のモデルにはトップケース・ボトムケース・プレート・フルアセンブリモデル・スタビライザー仕様などが揃っており、FreeCAD・Onshape(ブラウザ)・Fusion 360・SolidWorksで開くことができる。対象シリーズはQ・Q Pro・Q HE・Q Max・K Pro・K HE・K QMK・V Max・P HE・L・C Pro 8Kのキーボード系と、MおよびGシリーズのマウス11モデルだ。
ライセンスは「ソースアベイラブル」と位置づけられ、個人・教育目的の利用は自由だ。また、設計ファイルを元に作ったオリジナルのアクセサリーや互換パーツは販売も認められている。ただしKeychron製キーボード・マウスそのもの、あるいは実質的に同一の製品の製造・販売は不可とされている。PCB(基板)設計は今回の公開対象に含まれていないため、基板なしで完全に動作するキーボードをゼロから組み上げることはできない。
プレートのDXFデータはCNCや工作機械への直接入力に使えるため、真鍮・カーボンファイバー・FR4など好きな素材で純正互換プレートを切り出すことが可能になる。ケースのSTEPデータは3Dプリントに変換でき、廃番になったモデルの補修部品や独自デザインへの改造にも活用できる。
KeychronはすでにQMKやZMKのファームウェアをオープンソースで公開しており、今回のハードウェアファイル公開はその取り組みの物理的な延長線上にある。CEOはDiscordで「製品ハードウェアファイルの公開は、より広いハードウェアおよびキーボードコミュニティへの意義ある貢献だと考えている」とコメントしている。