Keychronは、セラミック素材を採用したゲーミングキーボード「Keychron Q16 HE 8K」をKickstarterで発表した。キーキャップとケースの両方にセラミックを使用し、TMR(トンネル磁気抵抗)センサー搭載のマグネティックスイッチを備える。2025年12月の出荷を予定している。
Q16 HE 8Kは、セラミックダイキャスト製法で製造される。この製法により、従来のセラミックよりも精密で一貫性のある形状を実現し、素材の耐久性を高めている。セラミック素材は粘土と有機物を高温で焼結して作られ、従来のセラミックよりも成形性に優れ、研磨精度が高い。硬度はガラスよりやや低いが、軽量で破損しにくい特性を持つ。
キーボードのサイズは110.8×315.32mmで、重量は1060g。65%レイアウトを採用し、Mac、Windows、Linuxに対応する。
Q16 HE 8Kは、TMRセンサーを搭載したマグネティックスイッチを採用する。TMR技術は従来のホールエフェクトセンサーと比較して、磁場の微小な変化にも反応し、より高い感度と高速な応答性能を実現するとしている。
アクチュエーションポイントは0.1〜3.35mmの範囲で0.01mm単位の調整が可能。各キーごとに個別設定できる。ラピッドトリガー機能により、キーを離した瞬間に0.01mmの精度でリセットされ、再び押し込むとすぐに反応する。
スイッチの仕様は、始動荷重が最小25gf、感度0.01mm、リニアタイプ、終了荷重が最大48gf、磁場感度が最大100 MV/V/Oe、寿命は1億回のクリックに対応する。
1つのキーに最大4つのアクションを割り当てられる機能も搭載する。キーの押し込み深度を検知し、押し込みの深さに応じて異なる動作を設定できる。
ポーリングレートは8000Hzで、0.125msごとにコマンドを処理する。従来の1000Hzゲーミングキーボードと比較して8倍高速な応答速度となる。各キーのスキャンレートは最大25万6000回/秒。
Snap Click機能では、2つのキーを同時に押した際、より深く押されたキーを自動的に優先し、もう一方をキャンセルする。Last Key Priority機能は、複数のキーが押された状態でも、最後に押されたキーを登録する。これらの機能は一部のeスポーツタイトルで使用が制限される場合がある。
Keychron Web Configuratorを使用し、ブラウザー上でキーのリマップ、カスタムプロファイルの作成、ラピッドトリガーの切り替え、マクロコマンドの作成、RGBパターンの選択が可能。設定はキーボード本体に保存できる。
ホットスワップ対応で、マグネティックスイッチの交換やキーキャップのカスタマイズがはんだ付けなしで行える。プレートマウント方式のスタビライザーを採用し、スペースバー、シフト、エンター、バックスペースキーの安定性を向上させている。
RGBバックライトは22種類以上のエフェクトを搭載し、各キーごとに色を設定できる。ノースフェイシング設計により、セラミック表面でRGBライトを拡散させる。
Kickstarterでの早期購入価格は219ドル(約3万1000円)。通常価格は230ドルを予定している。付属品としてType-CからType-Cケーブル、クイックスタートガイド、スイッチ&キー引き抜き工具、ドライバー、Type-AからType-Cアダプター、予備ネジ2本、ユーザーマニュアル、予備ゴム足2個が含まれる。