Categories: ニュース

Longer、デュアルプリントヘッド搭載のパーソナルUVプリンター「ePrint」をKickstarterで公開

香港のLongerは、2つのプリントヘッドと12のインクチャンネルを搭載したパーソナルUVプリンター「Longer ePrint」をKickstarterで公開した。平面印刷だけでなく、最大60mmの高さまでインクを積層して3Dテクスチャーを形成できる。

デュアルヘッドで印刷時間を50〜70%短縮

ePrintは2つのプリントヘッドを搭載し、平面印刷ではシングルヘッドと比較して1.5〜2倍の速度で印刷できる。3Dテクスチャー印刷では6つのホワイトインクチャンネルが同時に稼働し、シングルチャンネルの6倍の速度でインクを積層する。

解像度は1440DPI。16MPカメラとデュアルレーザーを搭載し、対象物の形状を自動検出してパターンを配置する機能を備える。300種類以上の素材に対応し、ガラス、木材、金属、アクリル、シリコン、布、紙などに印刷できる。10mmのハイギャップ印刷技術により、凹凸のある表面や曲面にも対応する。

印刷物のサンプル(画像出典元:YouTube)

インクシステムはオープン仕様で、純正インクのほかサードパーティー製インクも使用可能。食品安全インクにも対応しており、食器やパッケージへの印刷もできる。ePrintは200ml×12本のカートリッジを搭載し、廉価版のePrint SEは200ml×6本となる。ホワイトインクの沈殿を防ぐ自動循環機能と、プリントヘッドの目詰まりを防ぐ自動クリーニング機能も搭載する。

ソフトウェアには8種類のAIツールを統合しており、テキストから画像を生成する機能、画像のスタイル変換、背景除去などが利用できる。対応OSはWindows、macOS、Android。

本体サイズは650×445×330mm、重量は30kg。印刷モードはフラットベッド、ロータリー、転写フィルム、コンベアベルトの4種類に対応する。早期支援価格はePrint SEが1499ドル(約22万円)、デュアルヘッドのePrintが1899ドル(約28万円)。2026年6月に出荷を予定している。

Longerは2016年にジョージア工科大学とMIT出身の研究者が設立した企業で、3Dプリンターやレーザー彫刻機を手がけてきた。これまでにKickstarterで4回のキャンペーンを成功させている。

関連情報

Longer ePrint(Kickstarter)

FabScene編集部

FabScene編集部