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米MITが筋肉細胞の膜で泳ぐロボットを開発、光で操作し膜は30日以上稼働

米マサチューセッツ工科大学(MIT)のRitu Raman氏らの研究チームは、生きた筋肉細胞の薄い膜で動く、ひれを2枚持つ水中ロボットを開発した。筋肉の層は厚さ15μm未満で、青い光を当てたひれだけが縮む。チームは左右のひれを光で動かし分け、ロボットを迷路の中で前進させたり向きを変えさせたりした。筋肉の膜は、支えから外した状態で30日以上働き続けた。

筋肉で動く「バイオハイブリッドロボット」は、生き物の組織と人工の材料を組み合わせたもので、論文は精密な手術から人が立ち入れない場所の探査まで、将来の用途を挙げている。こうしたロボットではこれまで、細胞を立体的に固めた筋肉組織が主に使われてきた。ただ、立体の組織は大量の細胞を必要とするうえ、筋線維の向きをそろえにくく、生み出した力を効率よく伝えられない。筋肉を薄い膜にすれば向きをそろえやすいが、柔らかすぎる支えに載せた従来の膜は、支えから外すと10分もたたずに縮んで使えなくなっていた。

チームは、筋肉を載せるゲルの材料と表面の形を見直し、ゼラチンを原料とする硬さを調整しやすいゲルの表面に、幅25μmの四角い溝を刻んだ。チームは溝を刻むスタンプを、2光子造形と呼ばれる微細な3Dプリントで作った。溝に沿ってマウスの筋肉細胞が向きをそろえて育ち、膜を固定したまま測った力は、従来の薄い膜の筋肉の10倍になった。支えから外した状態で働く期間は、10分未満から30日超へ、約4500倍に延びた。筋肉の体積あたりの力も、立体の筋肉組織の20倍に高まった。

チームは筋肉の細胞に、青い光に反応して縮むよう遺伝子を組み込んだ。片方のひれだけを光らせると、ロボットはまっすぐ進み、その速さは最大で1分あたり体長の4倍に達した。両方のひれを交互に動かすと向きを変え、回転の速さは最大で1分あたり1200度だった。チームが毎日15分、光で「運動」させると、ひれの動く幅は4倍の2.3mmに広がった。

論文は、使った筋肉細胞が1種類だけであることや、外から光を当てて操っており、ロボットが電子回路を積んでいないことを課題に挙げている。チームは、30分続けて動かすと筋肉が疲れて進まなくなることも確かめた。成果は2026年9月28日、学術誌Advanced Functional Materialsに掲載された。

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FabScene編集部

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