米カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)が開発した3Dプリンター「OpenCAL」向けの専用樹脂を、米Formlabsが製造し、チェコのPrusa Researchが米国で販売している。価格は1本119.99ドル(約1万9000円)。OpenCALは、樹脂を入れたガラス瓶を回しながらプロジェクターで映像を当て、瓶の中で部品を固める3Dプリンターで、部品を集めて利用者が自分で組み立てる。
OpenCALの造形方式は「CAL(Computed Axial Lithography)」と呼ばれ、UCバークレーで2017年に生まれた。利用者は、造形用の映像をあらかじめ専用ソフトで作り、USBメモリーで本体に読み込ませる。瓶の回転に合わせて映像を流すと、部品の形全体が瓶の中で固まる。ドキュメントによると、造形は瓶が1回から数回まわる間に終わる。造形の様子はカメラで確かめ、固まった部品はピンセットで取り出して洗い、二次硬化させる。
組み立てに必要な部品の費用は、2026年6月時点で約1638ドル(約26万円)とドキュメントは示す。プロジェクターには市販の小型プロジェクター「NexiGo Nova Mini」を使い、制御はRaspberry Piが受け持つ。3Dプリントする部品のデータはPrusaの投稿サイトPrintablesで公開され、制御用のファームウェアはGitHubで公開されている。洗浄と二次硬化の手順では、FormlabsのForm WashとForm Cureを使う例を挙げている。
専用樹脂は、UCバークレーのチームが調合を公開したUDMA(ウレタンジメタクリレート)系の光硬化樹脂で、Formlabsが調合と製造を受け持つ。販売ページによると、通常の光造形の3Dプリンターでは使えない。瓶に残った未硬化の樹脂は再利用でき、ドキュメントは、再利用の前に約24時間置くよう勧めている。
利用の条件には制限がある。ハードウェアの設計データは、Prusaが定めた「Open Community License」に研究開発向けの条件を加えたライセンスで公開されている。個人は非商用で改変や共有ができるが、企業が使えるのは社内の研究開発までで、製造して売るには別のライセンスが要る。ソフトウェアはカリフォルニア大学のライセンスで、教育・研究・非営利の非商用に限って無償で使える。
UCバークレー、Formlabs、Prusa Researchによる報道発表は、2026年10月22日時点で確認できていない。組み立て手順と部品表は、プロジェクトのドキュメントサイトで公開されている。