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大阪大学、3Dプリント向け冷却流路を自動設計しCADで出力する手法を開発

大阪大学大学院工学研究科の矢地謙太郎氏らの研究チームは、金型などの冷却流路をコンピューターで自動設計し、その結果を編集できるCADデータとして出力する手法を開発した。3Dプリンターで造形しやすいよう、流路の天井が45度を超えて張り出さない制約も組み込んだ。論文は学術誌『Advances in Engineering Software』に2026年10月17日にオンライン公開された。共著者は同研究科のShuzhi Xu氏と中国・山東大学のJikai Liu氏で、誰でも読めるオープンアクセスで公開されている。

冷却流路の設計には、求める性能に合う形をコンピューターに探させるトポロジー最適化が使われてきた。論文によると、従来の主流は、設計空間を細かいマス目に分けて材料の有無を割り振る「密度法」だ。密度法では流路の形がマス目の分布として得られるため、CADで扱える形状に直すには手間がかかり、細い管のような流路では滑らかな形を取り出すための後処理も多く要る。

研究チームは、流路を中心線と断面の形で直接表した。中心線はB-スプライン(制御点で形を決める滑らかな曲線)で描き、断面の大きさや形は中心線に沿って変えられる。研究チームはこの流路をマス目に置き換えて熱と流れを計算し、中心線と断面の形を少しずつ動かして最高温度を下げていく。最適化の途中で流路が枝分かれしたり合流したりする変化も、限られた範囲で扱える。流路の周りの狭い範囲だけを計算する工夫で、計算量も減らした。

最適化を終えると、設計の数値から流路の形状をそのまま組み立て直し、STEP形式のCADデータとして書き出せる。研究チームは、成形用の金型部品を想定した例で、流路を含む部品全体をCADで作り直した。書き出したデータを使い、より厳密な流体の計算でも性能を確かめた。別に示した2次元の比較例では、冷却性能は密度法とほぼ同じで、最高温度は本手法が461K、密度法が初期条件によって464Kまたは457Kだった。

一方で、研究チームは、結果が数値計算に基づくもので、実験では検証していないとしている。今後の課題には、最適化した流路の造形しやすさと冷却性能を実験で確かめることや、流れの勢いが大きい条件も扱える計算モデルへの拡張を挙げている。

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FabScene編集部

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