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ラズパイPico 2搭載「PicoCPC」でAmstrad CPCを1024kBに拡張

1980年代に英国で普及した8ビットパソコン「Amstrad CPC」向けの拡張ボード「PicoCPC」を、Stéphane Plantard氏が開発した。Raspberry Pi Pico 2をベースに設計されており、現在3つ目のプロトタイプまで完成している。

Amstrad CPCシリーズの課題の一つは、最大でも128kBというメモリ容量だ。PicoCPCはこれを最大1024kBまで拡張する。加えて、フロッピーディスクコントローラーのエミュレーション、最大16本のROMエミュレーション(ProTextワードプロセッサやSymbOS、FutureOSなどのOSに即座にアクセス可能)、CPCシリーズ向けゲームコンソール「GX4000」用カートリッジのロード、PlayCityサウンドカードエミュレーションによる6声音源追加、リアルタイムクロックの追加、といった機能を1枚のボードで提供する。

Plantard氏がPico 2を選んだのは技術的な必然性からだ。「CPCは多くの信号を生成するため、STM32マイコンでは速度が足りない」と同氏は語る。FPGAも検討したが、コストとノウハウの問題があった。Pico 2の2コアとPIO(プログラマブルI/O)機能がこの用途に適合した。1つ目のコアでCPCのI/O管理、2つ目のコアでエミュレーション処理を担当し、PIOMはマルチプレクサを制御してアドレスの取得とデータの送受信を処理する。最終製品ではPCBにRP2350Bを直接はんだ付けする設計を予定している。

開発背景には別プロジェクトからの影響がある。友人のFreddy氏が旧型PCにRP2040を使った拡張カード「PicoMEM」を開発しており、Plantard氏はこのアプローチをCPC向けに応用した。1年以上をかけてアジャイル開発の手法で進め、1週間単位のスプリントを繰り返しながらコミュニティのフィードバックを取り込んできた。

現時点で未実装の機能として、USBマウスとジョイスティックのサポートが残っており、今後の追加を計画している。また、ハードディスクエミュレーション、AdLib音源エミュレーション、新規フロッピーディスク作成機能の実装も予定している。

フランス、英国、スペインの販売店と交渉中で、近日中に販売を開始する予定だという。

関連情報

PicoCPC custom board(Raspberry Pi)

FabScene編集部

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