Raspberry Piは2025年12月1日、「Raspberry Pi 5」の1GBメモリ搭載モデルを発表した。価格は45ドル(約6800円)で、同社のフラッグシップ製品としては最も安価なモデルとなる。
1GBモデルは、2GBモデルと同じBCM2712 D0ステッピングを採用している。クアッドコア2.4GHz Arm Cortex-A76プロセッサー、デュアルバンドWi-Fi、PCI Expressポートを搭載し、上位モデルと同等の性能を備える。
一方、同社はLPDDR4メモリの価格高騰を受け、Raspberry Pi 4およびRaspberry Pi 5の一部モデルの値上げも発表した。AIインフラ構築に伴う需要増加がメモリ価格を押し上げているという。2025年10月に発表したCompute Module製品の値上げに続くもので、2026年のメモリ供給確保が目的としている。
値上げ後の価格は以下のとおり。Raspberry Pi 4の4GBモデルが55ドルから60ドル(約9000円)に、8GBモデルが75ドルから85ドル(約1万2800円)となる。Raspberry Pi 5は2GBモデルが50ドルから55ドル(約8300円)、4GBモデルが60ドルから70ドル(約1万500円)、8GBモデルが80ドルから95ドル(約1万4300円)、16GBモデルが120ドルから145ドル(約2万1800円)に改定される。Compute Module 5の16GBモデルも20ドル値上げとなる。但し、代理店経由での販売となるため、日本での値上げ幅は記事初出時点では不明だ。
なお、低容量のRaspberry Pi 4、Raspberry Pi 3+以前のモデル、Raspberry Pi Zero製品の価格は据え置きとなる。1GBのRaspberry Pi 4は35ドルを維持しており、2012年発売の256MB Raspberry Pi 1と同じ価格を守っている。
同社CEOのEben Upton氏は、メモリ価格の上昇は一時的なものであり、状況が改善すれば値下げに戻す意向を示している。
1GB Raspberry Pi 5 now available at $45, and memory-driven price rises(Raspberry Pi)