中国のRokidが、AI・AR機能を搭載したスマートグラス「Rokid Glasses」をKickstarterで公開した。重量49gの軽量設計に12MPカメラ、89言語対応のリアルタイム翻訳機能、ChatGPT対応のAIアシスタント機能を搭載している。
製品は両眼対応のMicro-LEDディスプレイを内蔵し、1500ニットの明度と480×398ピクセルの解像度を実現している。12MPのSony IMX681センサーカメラは109度の視野角とF2.25の絞り値を持ち、Low-Light HDRやマルチフレームノイズリダクション、幾何学的歪み補正、ビデオ手ぶれ補正などの画像処理機能を内蔵する。
システムはQualcomm AR1とNXP RT600のデュアルチップ構成を採用し、効率的なスケジューリングアルゴリズムによって低消費電力での動作を実現しながらAIコンピューティング性能を確保している。ChatGPTモデルとの統合により、音声・視覚・テキストによるマルチモーダルAI対話が可能だ。
翻訳機能ではMicrosoftのオンライン翻訳エンジンによる89言語対応に加え、Rokid独自開発のLLMを使用した5言語のオフライン翻訳も利用できる。専用アプリ「Hi Rokid」と連携することで双方向翻訳機能も提供される。
音声機能では4マイクアレイとAIノイズリダクション技術を組み合わせ、風切り音や背景ノイズを効果的に抑制する。Near-fieldモード、Far-fieldモード、Omni-directionalモードの3つの音声収録モードを用意し、通話や音声アシスタント、翻訳など用途に応じた最適化が可能だ。
バッテリー容量は210mAhで、混合使用時で8-10時間、音楽再生で5-6時間、音声通話で4時間、常時ディスプレイ表示で2時間、集中的な録音で45分の連続使用が可能とされている。20分で80%まで高速充電でき、パススルー充電にも対応する。
フレーム素材にはTR90を使用し、チタニウム合金ヒンジとエアノーズパッドを採用した軽量設計を実現している。近視・乱視対応のクリップオン式度付きレンズも利用可能だ。
製品の出荷は2025年11月開始予定となっている。