Sharge Techは、冷却ファン内蔵のポータブルSSD「Disk Pro」をKickstarterで発表した。最大4TBのストレージ容量と10Gbpsの転送速度を備え、4ポートのUSBハブ機能を統合する。2025年12月の出荷を予定している。
Disk Proは、同社の過去製品「SHARGE Disk」「Disk Plus」に寄せられた3000人のバッカーからのフィードバックを基に開発された。他社製品で報告されていた発熱、HDMI信号の不安定さ、電力不足、互換性の問題、ポート数の不足といった課題に対応している。
製品サイズは90×61×11mmで、重量は150g。USB-C×1、USB-A×2、HDMI 2.1×1の計4ポートを備え、100W入力/80W出力に対応する。ストレージ容量は1TB、2TB、4TBの3種類を用意する。HDMI 2.1は4K 144Hzまたは8K 30Hzの映像出力に対応し、USB-Cケーブルは本体に内蔵している。
Disk Proの特徴は「Ice-storm Cooler」と呼ばれるアクティブ冷却機能だ。一般的なハブやポータブルSSDでは、大容量ファイルの転送時やすべてのポートを同時使用した際にSSDやコントローラーチップが80℃以上に達し、転送速度の低下やデバイスの切断、SSD寿命の短縮につながることがあった。
Disk Proは2つの動作モードを搭載する。Turboモードでは10,000 RPMで連続動作し、480GBの混合ファイル転送時にSSD温度を約50℃に維持する。Autoモードでは、NAND温度が35℃を超えると7,000 RPMで作動を開始し、50℃を超えると10,000 RPMに増速、25℃以下で停止する。950GB以上のファイルを連続転送しても、温度を50℃以下に保ち、安定した転送速度を維持できるという。
データ転送には3つの独立したコントローラーチップを採用し、各ポートで並行してデータを処理する。メモリチップにはSanDisk製のTLC NAND、メモリ包装サプライヤーとしてLongsysを採用している。
外部電源なしでiPhoneやSamsung製スマートフォンなどの低出力デバイスでも動作し、iPhoneでのProRes録画の直接保存や、Nintendo Switch 2、SteamDeckの外部ディスプレイ出力に対応する。ゲーム読み込み速度のテストとして「Doom: The Dark Ages」でのインストール時間を検証している。
背面にはマグネットパッドを搭載し、接続するデバイスの背面に装着できる。
互換性については、過去3年間に発売されたスマートフォン、ゲーム機、コンピューターとの動作を保証する。800以上のデバイスで1000時間以上のテストを実施し、今後も対応デバイスを拡大するとしている。OTAソフトウェアによるアップデートにも対応する。
Kickstarterでの早期購入価格は、1TBモデルが199ドル(約2万8000円)、2TBモデルが299ドル(約4万2000円)、4TBモデルが489ドル(約6万8000円)。通常価格はそれぞれ239ドル、359ドル、559ドルを予定している。