米Ubo TechnologyがRaspberry Pi 4および5を搭載したAIアシスタントデバイス「Ubo Pod」の開発者向けエディションをクラウドファンディングサイトKickstarterで発表した。
Ubo Podは音声とビジョンAIの対話型体験を構築できる開発者向けプラットフォームだ。50種類以上のAIサービスプロバイダー(音声認識、音声合成、メモリ、ビジョン、大規模言語モデル)に対応し、オンデバイスやオンプレミスでの実行も可能だ。
本体には1.54インチのカラーTFT IPSディスプレイ(240×240ピクセル)、7つのボタンを配置したシリコンキーパッド、デュアルステレオマイク、ステレオスピーカー、27個のRGB LED、5MPカメラを搭載する。赤外線送受信機を4方向に配置し、全方向からのIR信号送受信が可能だ。
ソフトウェアはフルオープンソースで、PythonベースだがgRPC APIを公開しており、任意のプログラミング言語から呼び出せる。GUI操作でキーボードやマウス、モニターなしでもDockerアプリのインストール、AI設定の管理、SSH接続の管理、システムリソースの監視、WiFiやBluetoothの設定、ユーザー管理などが可能だ。
長期記憶機能としてMem0を設定でき、以前の会話を記憶して繰り返し説明する必要がなくなる。Mem0をセルフホストすることで、クラウドサービスではなくローカルにデータを保存できる。MCPサーバーとツール呼び出しに対応しており、カスタム知識の取得や天気確認、ウェブ検索などのタスクを実行できる。
リモートアクセスにはSSH、Raspberry Pi Connect、VS Code Tunnelなど複数の選択肢を提供する。WebUIまたは内蔵GUIからDockerアプリケーションをインストールでき、ホームラボのセットアップが容易だ。これらのアプリをMCPとツール呼び出しでオンボードのAIエージェントと連携できる。
筐体はアルミニウム製で、押出成形、機械加工、ビーズブラスト、陽極酸化処理を施している。Raspberry Pi 4とサイドコネクタ拡張ボードを収納する。上部モジュールはメインPCB、シリコンキーパッド、LCD、LEDリング、天然木のベニヤ仕上げを備えた完全組立品として提供される。
内部および外部のAdafruit STEMMA QT/Sparkfun QwiicコネクタによりI2Cセンサーやデバイスを接続でき、機能拡張が可能だ。底面カバーはセンサーやアドオンを固定するマウントプレートとして使用できる。
Raspberry Pi 5向けのUbo Pro 5ではPCIeアダプターボードに対応し、NVMeドライブやM-key to A/E-keyアダプターを介したGoogle Coral AIアクセラレーターの追加が可能だ。
早期支援者向け価格はRaspberry Pi 4モデル(Ubo Pro 4)が109ドル(約1万7000円)、Raspberry Pi 5モデル(Ubo Pro 5)が129ドル(約2万円)から。配送は2025年12月を予定している。製品はRaspberry Pi本体を含まない部分組立キットとして出荷され、購入者が別途Raspberry Piを用意する必要がある。
付属のMicroSDカードには最新のRaspberry Pi OS上でUbo Appがプリインストールされており、WiFi設定、リモートアクセス、サードパーティアプリのインストール、システム設定の調整などの機能を提供する。
筐体サイズは130×99×52mm、重量は約340g(アクセサリーと梱包材を除く)。
Ubo Pod: Your Personal AI Assistant – Developer Edition