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太さの違うノズル2本で層の厚さを変えるスライサー、造形時間を見積もり54%短縮

太さの違う2本のノズルを1回の造形で使い分け、ノズルごとに1層の厚さ(積層ピッチ)を変えるスライサー「Cadence Slicer」を、HMITCHR氏がGitHubで公開した。オープンソースのスライサー「OrcaSlicer」を元に作り、Bambu Labの2ノズル機「H2D」で試し印刷している。

細いノズルは細部をきれいに出せるが時間がかかり、太いノズルは厚い層で速く積める。同氏はH2Dを発売時に買い、2本のノズルの太さを変えて使える日を待っていたが、Bambu Labの対応を待ちきれず自作したという。壁になるのは、ノズルごとに適した層の厚さが重ならない点だ。0.2mmのノズルは約0.04~0.14mm、0.8mmのノズルは約0.16~0.56mmが目安で、既存のスライサーは造形全体で1つの積層ピッチしか使えない。

そこで同氏は、細いノズルの層の厚さを決め、太いノズルにはその整数倍の厚さを割り当てた。細いノズルが0.08mmで7層積むごとに、太いノズルが0.56mmの層を1層積む。7層ごとに高さがそろい、ノズルの切り替えもそこでだけ起きる。切り替えの前には、待機中に冷えて樹脂が垂れたノズルを、造形物の横の小さな塔で押し出して整える。切り替えにかかる時間が、太いノズルで稼ぐ時間を上回る小さな造形物や部分では、自動で細いノズルだけに戻し、理由を画面に示す。

標準の分け方では、外壁と上下の面を細いノズル、内部の充填を太いノズルが受け持つ。『指輪物語』の石像「アルゴナス」をH2Dで0.2mmと0.8mmのノズルに分けると、見積もりは13時間1分だった。0.08mmの層だけで作る場合は1日4時間12分かかり、約54%短くなる。外から見える面は、すべて0.08mmの層のままだ。

試し印刷はH2Dだけで、H2D ProやH2C、X2D、Prusa XLなどでも機能は有効にしてあるが、印刷は試していない。ノズルは0.2~0.8mmの組み合わせに対応する。macOS(Apple silicon)版とWindows版を配布し、ライセンスはAGPL-3.0だ。署名がないため、初回の起動時にOSの警告が出る。

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FabScene編集部

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