Banana Piが、ルネサス エレクトロニクスの画像認識向けプロセッサー「RZ/V2N」を載せたモジュールとキャリアボード「BPI-AI2N」を公式ショップで販売している。価格は257ドル(約4万1000円)で、公式ドキュメントはオープンソースハードウェアと位置づける。
RZ/V2NはArm Cortex-A55を4基(最大1.8GHz)とCortex-M33を1基、Mali-G31のGPUを備え、ルネサス独自のAIアクセラレーターDRP-AI3を積む。演算性能は密行列で4 TOPS、値がまばらな行列を扱う疎行列で15 TOPSに達する。映像はH.264が1920×1080の毎秒60フレーム、H.265が3840×2160の毎秒30フレームまで扱える。
モジュール側にはLPDDR4Xを8GB、eMMCを32GB、SPI NANDフラッシュを64MB、ギガビットイーサネットのコントローラーを2個載せ、69.6×45mmのSO-DIMM形状の基板から260ピンで信号を出す。動作温度の範囲は−40〜85℃と広く、屋外や工場を想定した仕様になっている。
キャリアボードは100×79mmで、NVMe SSD用のM.2 Key-Mスロット、microSDスロット、MIPI DSIの表示出力、MIPI CSIのカメラ入力2系統、有線LAN2ポート、USB 3.0 Type-A 2ポート、Wi-Fi 5とBluetooth 4.2を備える。40ピンのGPIOヘッダーには28本のGPIOに加えてUART、I2C、SPI、PWMが出ており、ファン用の3ピンコネクターとリアルタイムクロック用のボタン電池ホルダーも付く。電源はUSB PDかDCジャックで12Vを受ける。
ソフトウェアはArmbian LinuxとYocto向けのAI SDKのイメージが用意され、microSDカードとeMMCのどちらからでも起動できる。書き込みはBalena EtcherやArmbian Imager、ddコマンドのいずれでもよく、手順がドキュメントに載る。公開資料には基本仕様のほか回路図のPDFが含まれる。
同じキャリアボードは、今後出るRZ/V2H版のモジュール「BPI-AI2H」にも対応する予定だ。RZ/V2Hは密行列で8 TOPS、疎行列で80 TOPSと性能が上がるが、こちらはまだ販売されていない。円換算は2026年8月26日のレートによる。