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ホッキョクグマの肉球を模した足で、四足ロボットが初めて北極海の氷上を歩く

氷と海水が入り混じる北極海の上を、1台の四足歩行ロボットが歩いた。中国のDEEP Roboticsは2026年6月8日、同社の小型ロボット「Lynx S10」の試作機が北極海の氷盤の上で性能試験をこなしたと発表した。四足ロボットが北極海の表面に立ったのは初めてだという。

試験の舞台は、中山大学が運用する極地研究船「中山大学極地号」の第2次北極海遠征だ。76日間で約2万2000km(1万1852海里)を航行し、北緯81.6度まで到達。13の大学や研究機関から38人が参加し、氷のサンプルや観測データを集めた。Lynx S10はこの船に同行し、研究の現場で試された。

北極の氷の上は滑りやすい。そこでDEEP Roboticsは、中山大学や西湖大学、杭州電子科技大学と組み、ホッキョクグマの肉球をまねた幅広の足をLynx S10に履かせた。裏面には滑り止めの凹凸をつけ、アイゼンと組み合わせて氷と雪の上で踏ん張れるようにした。足の接地面を広げ、氷と水が混じる場所では水かきのように使う工夫も加えた。これらの足で、ロボットは氷上を這うように進む動作の試験をこなした。

Lynx S10は電池を含めても20kgを下回り、1人で運んで現場ですぐに動かせる。16個の関節で姿勢を細かく変え、4台の広角カメラと前後のセンサーで周囲を捉えて、自分で進む道を選ぶ。防じん防水性能が高く、氷点下20度の寒さでも動く。北極の現場は、雪が溶け池を覆い隠し、踏み抜けば人も機械も凍った水に落ちる危険な場所だ。人が近づきにくいそうした環境を、小さなロボットが代わりに調べる。

今回は製品化前の試作段階での実地試験で、量産機ではない。DEEP Roboticsは、環境データの収集や気候の監視、捜索救助などへの応用を見込む。

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FabScene編集部

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