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「フィルム」は電子ペーパー、抜いても写真が残るインスタントカメラ

写真をフィルムではなく、電子ペーパーのカートリッジに記録するインスタントカメラが公開された。YouTubeチャンネル「Strange Inventions」を運営するJens氏が製作したもので、撮影した画像はカートリッジの中の画面に残り続ける。

使い方は従来のインスタントカメラに近い。シャッターを切り、処理が終わるのを待ち、カートリッジを抜いて次を差し込む。電子ペーパーは画面を書き換える瞬間だけ電力を使うため、カメラから抜いた後も画像が消えない。写真と違って、消して何度でも使い直せる。

設計で最も手間がかかったのは、カートリッジとカメラをつなぐ接点だった。フレキシブルケーブルは抜き差しの繰り返しに耐えられない。ポゴピンは比較的高価なうえ、押しつけておくための部品が別に要る。Jens氏が選んだのは、市販のオスとメスのピンヘッダーだった。電気的な接続と、カートリッジを保持する機械的な強度を同時に得られ、費用も抑えられる。

本体もカートリッジも3Dプリントで作る。カートリッジはネジを使わないはめ込み式で、引き抜きやすいよう指がかりを設けた。形は初代ゲームボーイのカートリッジを参考にしたという。

中身はRaspberry Pi 3 A+と500万画素のカメラモジュール、そして200×200画素で4色の電子ペーパーである。4色では写真をそのまま載せると見劣りする。そこでPython製の処理系で明るさとコントラスト、彩度などを調整してから減色する。ディザリングを適用すると、階調と質感があるように見せられる。確定する前に描画の作法を切り替えることもできる。

製作費はカートリッジ6本を含めておよそ150ドルで、フィルムを買い続ける従来機より運用は安く済む。設計データは無償公開ではなく、Jens氏のWebサイトで24ユーロ(約4500円)で販売している。含まれるのはRaspberry Pi用のソフトウェアと、改変した電子ペーパーのドライバー、CADファイルだ。配線図と部品表、STLファイルも付く。

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FabScene編集部

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