家庭用掃除ロボット「Roomba」を世に送り出したiRobot共同創業者で元CEOのColin Angle氏が創業したスタートアップ「Familiar Machines & Magic」が、最初の製品「Familiar」を披露した。発表は2026年5月7日、米Wall Street Journal紙「Future of Everything」での登壇とPR Newswire配信で同時に行われた。Familiarは家族の生活リズムや目標を学習し、健康的な習慣づけを支える存在と位置付ける家庭用コンパニオンロボットで、Boston近郊が拠点。
Angle氏は1990年にiRobotを共同創業し、30年以上CEOを務めた。Roombaに加えて軍用や危険物処理向けPackBotなど実用ロボットを手掛けてきた。2024年1月にAmazonによるiRobot買収(10億ドル規模)が頓挫した後にCEOを辞任し、同社とは別の道を歩み始めた。新会社が掲げるのが「Consumer Physical AI(消費者向けフィジカルAI)」というカテゴリーで、Angle氏はLinkedInで「Physical AI市場全体の約2兆5000億ドル(約390兆円)規模のうち、人とのつながりを軸にした側面を切り開く」と書いている。
チームには元iRobot CTOのChris Jones氏や、Amazonの宅配ロボット「Scout」開発に関わったIra Renfrew氏など、ロボティクスとAIの実務経験者が参加する。Boston Globeなどの報道によれば、米証券取引委員会への提出書類で示された資金調達目標は3000万ドル(約47億円)で、すでに8社の投資家から1500万ドル(約24億円)を確保済み。Data Point Capitalもポートフォリオ企業として同社を掲載する。家庭用ロボットの世界市場規模は2028年までに約245億ドル(約3兆8000億円)と予測されている。
Familiarの形態は、ペットや動物のような外観を取る方向性が複数の海外メディアに繰り返し報じられてきたが、具体的な姿や価格、発売時期はまだ明らかにされていない。Angle氏は1989年にMIT大学院で試作した小型ロボット「Genghis」、1997年に開発に関わったソーシャルロボット「IT」と、長年「人と関わる機械」のテーマを追ってきた人物だ。