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金を塗った光ファイバーで細菌や微粒子を集める新技術、効率は従来の10倍超

食中毒を起こす細菌や、病気のサインになるごく微量の物質を素早く見つけられれば、早期発見や予防に役立つ。だが、今の検査は培養に時間がかかったり、対象がごくわずかだと見つけにくかったりする。大阪公立大学の飯田琢也教授と床波志保教授らの研究グループは、光ファイバーの先に、液体の中の細菌や微粒子をぎゅっと集める新しい方法を開発した。光で対象を一カ所に集める「光濃縮」と呼ばれる技術だ。

使うのは、ふつうの光ファイバーの先に、ごく薄い金の膜をつけたものだ。ここに目に見えない赤外線のレーザーを送り込むと、先端が温まって小さな泡ができる。泡のまわりには温度差から水の流れ(対流)が生まれ、上下と左右の両方から細菌や粒子を運んできて、泡の根元に少しずつ集めていく。温かい飲み物の中で粉や具が動くのと似た、熱による流れを利用した仕組みだ。

成果は分かりやすい。ひとしずく(20μL)ほどの液体から、わずか60秒で、大腸菌や、髪の毛の太さの数百分の1ほどの小さな粒子まで集められた。平らな板の上に集める従来のやり方と比べ、集められる割合は10倍を超えた。

研究グループは、この方法が血液や水などの検査に役立つとみている。市販の部品をもとに比較的手軽に作れるため、検査室の大きな装置ではなく、その場に持ち運べる小さな検査機器につながる可能性がある。薬の開発における評価や、内視鏡などの医療への応用も期待されるという。先端の構造をさらに工夫すれば、もっと弱い光でも集められ、集めた細菌を傷めずに調べられるようにもなりそうだ。

論文は2026年2月、誰でも読めるオープンアクセスの学術誌Communications Physicsに公開された。筆頭著者は林康太特任助教で、研究を率いたのは床波志保教授と飯田琢也教授。田村守氏と藤原正澄氏も加わった。

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FabScene編集部

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