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香港科技大学、触れ方5種類を見分けるロボットアームを開発

香港科技大学(HKUST)のShen Yajing教授らの研究チームは、腕全体で触れられたことを感じ取るロボットアーム「EmArm」を開発した。硬い腕の骨格の内側に柔らかい触覚スキンと小型カメラを組み込み、どこを、どの程度の力で、どう触られたかを読み取る。論文(筆頭著者はTang Yifeng氏)は学術誌『Nature Sensors』に2026年7月20日付で掲載され、HKUSTが10月16日に成果を発表した。

研究チームは、人の腕の骨・筋肉・皮膚の構造を手本にした。上腕と前腕を覆う触覚スキンの面積は7万1000平方mmを超える。スキンが押されて変形すると、腕の内部に置いた1mm未満のカメラがその様子を撮影し、加わった力の分布を割り出す。光で変形を捉える方式のため、電子回路で作る皮膚のような複雑な配線が要らず、電磁波や光、温度、湿度、音の影響を受けにくいという。

触覚の細かさを示す数値として、空間分解能は0.085mm、2点を別々の接触として区別できる最小の間隔は18.2mmだった。人の腕の皮膚では一般に30〜50mmとされ、それより細かく区別できる。電磁波や光など5種類の外乱を加えた条件でも、感知の正確さは最大97.9%を保った。アームは15kgを超える押し付けと7.35N・mのねじりに耐え、繰り返し同じ位置に戻る精度は従来のロボットアームと同等だった。

EmArmは、関節の角度など自分の姿勢の情報と触覚の情報を組み合わせ、接触の位置、面積、力、接触点の数を取り出して動作の制御に使う。研究チームは、センサーの生データを大量に学習させる方法は、計算量とデータ量の面で実用的でないとしている。撫でる、つまむ、突く、くすぐる、たたくの5種類の触れ方は、最大99.8%の精度で識別できた。

実験では、触れ方に応じて喜びや怒りなどの感情表現で反応させたほか、アームに対して位置のずれたバスケットボールを、触覚と力の制御で安定させる操作も試した。視覚では捉えられない人の手などの障害物に対しては、アームが触れた時点で止まり、避ける経路を計画し直した。研究チームは、この技術を脚や胴体にも広げられるとし、家庭や工場、医療支援の現場で人と接する人型ロボットへの応用を見込む。

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FabScene編集部

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