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日本人チームの仏具がダイソンの学生アワード国際トップ20に、ミストで炎を再現

ジェームズ ダイソン財団は2026年10月14日、学生を対象にした国際的なデザイン・エンジニアリングのアワード「James Dyson Award 2026」の国際トップ20作品を発表した。世界から2200件以上の応募があり、日本からは法政大学の卒業生4人が開発した、火を使わない仏具「morito」が選ばれた。ダイソンのエンジニア12人が、機能性や独創性などを基準に選考した。

moritoは、超音波振動子で霧(ミスト)を発生させ、LEDで照らして炎のように見せる。香りを含ませたスティック状のカートリッジを本体に差し込むと、振動子とLEDが連動して動き、上部から香り付きのミストが立ち上る。当初はボタンで動かす案だったが、ろうそくや線香を立てる所作を残すため、差し込む操作にしたという。使うたびに、離れて暮らす家族へLINEで通知を送る機能も備える。開発のきっかけは、筋力が弱くライターを使えない祖母が、台所のコンロで線香に火を付けていたのを、メンバーの1人が見たことだった。

試作では、水滴が吹き出し口をふさぎ、LEDが水に浸かる問題が起きた。チームは吹き出し口の形状を見直し、余分な水分を吸うスポンジを入れ、光ファイバーでLEDを水から離れた位置に移した。現在の試作機は3Dプリンターで作っており、製品化に向けて難燃性の素材への置き換えを計画している。

Sentinel

フィリピンからは、建物の損傷を検知するセンサー「Sentinel」が選ばれた。De La Salle University – ManilaのAldrei Ong氏が修士研究を基に開発した。Sentinelは、導電性の材料を混ぜたコンクリートで作ったスペーサーブロックだ。スペーサーブロックは、コンクリートを流し込む前に鉄筋の位置を保つために置く部材を指す。ひび割れが生じると内部の電気抵抗が変わり、施工後に接続する小型の電子モジュールが変化を検出して、無線でダッシュボードに送る。製造コストは1個10ペソ(約25円)としている。Ong氏は既存の建物にもセンサーを埋め込んでおり、今後は長期の性能を確かめ、手はんだの電子回路を専用のプリント基板に置き換える予定だ。

NURA

ドイツのHochschule für Gestaltung Schwäbisch GmündのSamuel Nagel氏とPaul Feiler氏は、手話と音声を相互に変換するリストバンド「NURA」で選ばれた。手話をすると前腕の筋肉が出す電気信号(筋電)を読み取って音声で話し、相手の声は文字にして表示する構想だ。現在の試作機は、3Dプリンターで作った筐体に動きと位置のセンサーを収めたもので、6つの手話を認識して読み上げる。今後は筋電センサーへの置き換えを進める。

国際最優秀賞は、創業者のジェームズ・ダイソン氏が最終審査し、11月4日に発表する。賞金は3万ポンド(約630万円)だ。

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FabScene編集部

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