ハウディ・クリプトが、国内で企画・開発した暗号資産管理とオンライン認証を1台でこなすデバイス「Openloop(オープンループ)」をCAMPFIREでクラウドファンディング中だ。プロジェクト実行者は同社。先行予約価格は1台4万1000円(税込・国内送料込)で、2026年10月出荷予定。
暗号資産(仮想通貨)を自分で管理するには「秘密鍵」と呼ばれるデータを守る必要がある。銀行口座でいえばATMのPINに相当する最重要情報で、これを持つ者だけが資産を動かせる。スマートフォンやPCに秘密鍵を保存するのが最も手軽だが、常時インターネットに接続されているため、ウイルスや不正アプリに盗まれるリスクがゼロにならない。これを防ぐのが「ハードウェアウォレット」だ。インターネットに一切接続しない専用デバイスの中で秘密鍵を生成・保管し、送金時だけ本体のボタンを押して署名する。デバイスから秘密鍵が外に出ることはなく、PCがウイルスに感染していても資産は守られる。
もう1つの機能が「セキュリティキー」だ。銀行や証券会社など金融機関のオンラインサービスへのログインは今、パスワードから「パスキー」と呼ばれる新しい仕組みへ急速に移行している。スマートフォンでも顔認証・指紋認証でパスキーが使えるが、スマートフォン自体がウイルスに感染すればその認証情報も危険にさらされる。物理的なセキュリティキーはインターネットから隔離されているため、遠隔攻撃が届かない。本体の画面にログイン先のサービス名とIDが表示されるため、偽サイトへの誘導(フィッシング詐欺)にも引っかからない。
心臓部には、クレジットカードや電子パスポートに組み込まれているのと同等クラスの専用セキュリティチップを搭載している(NXP SE050、CC EAL6+認定)。スマートフォンからBluetooth、PCからUSB Type-C、ネットワークに一切つながないQRコード読み取り(Air Gap)の3種類の接続方式を同時にサポートする。既存の主要ウォレットアプリと通信規格を共通化しており、MetaMask・Sparrow Wallet・Solflareといったアプリでそのまま動く(Ledger APDUプロトコル互換)。Bitcoin・Ethereum系に加えXRP・Solana・TRONとそのトークンを含む2603通貨に対応する。銀行やクラウドサービスへのパスキーログインは国際規格(FIDO2/CTAP2)に準拠して100個まで登録でき、企業・官公庁の電子証明書認証(PIV、NIST SP 800-73準拠)も4スロット搭載する。
国内流通するハードウェアウォレットとセキュリティキーの大半は海外製で、ファームウェアの中身は非公開、日本語対応もサポートもない。「秘密鍵を管理するデバイスは、どこの国で誰が何の思想で作ったかが極めて重要」という同社の視点で、信頼の確かなデバイスを国内から作ることを目指した。創業者であり開発者の浅田一憲氏は1997年に情報セキュリティ・暗号技術専門の会社を創業し2001年に上場に導いた経歴を持ち、Openloopの全コードを自ら管理・監修している。