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オープンソースの3Dプリンター用スライサー「OrcaSlicer」の派生版「OrcaSlicer-ImageMap」が、1層につき1回のツールチェンジだけで、側面に画像や写真を印刷できる機能を実装した。開発者はGitHub上でsentientstardustと名乗る個人で、AGPLv3ライセンスのもとで無料公開している。
一般的な多色FFF方式の3Dプリントは、1層の中で複数色を塗り分けようとするたびにツールチェンジ(フィラメントの持ち替え)が発生し、廃棄されるパージ材料も印刷時間も増えていく。OrcaSlicer-ImageMapは、2018年に発表された論文を土台に、層ごとに固定した色の組み合わせ(CMYKなど)を順番に繰り返しながら、モデルの縁の周りで押し出し幅(オーバーハング量)だけを変化させる手法を採用した。オーバーハングした部分は下の層の色を覆い隠すため、色の見え方を意図的にコントロールできる。この仕組みにより、1層で使うフィラメントの色は画像の色そのものに左右されず常に1色で済み、複数のモデルを同時に印刷してもツールチェンジの回数やプライムタワーのサイズが増えずに済む。
同派生版は、OBJやglTF、GLB形式の3Dモデルを画像テクスチャや頂点カラーごと読み込めるほか、画像や文字をモデル表面に投影する機能、モデルの簡略化・修復・カット時にもテクスチャを引き継ぐ機能、プライムタワーに絵柄を印刷する機能(追加で必要なフィラメントは1グラム未満)、2次元グラデーション生成、ハーフトーン風のディザリングなど多数の機能を備える。フィラメントの透過性(TD値)が高すぎると発色が薄くなり、逆に不透明すぎると層の境目が目立ちやすくなるため、開発者は中間程度のTD値のフィラメントを推奨している。
2026年7月22日時点で最新版はv1.0.39(2026年6月24日リリース)で、これまでに28件のリリースを重ねている。