Categories: ニュース

Pine64がLinux機器の追加生産を見送り、メモリ高騰で在庫は残り3カ月

オープンハードウェアを手がけるPine64が、Linuxの動く自社機器について、当面は追加生産の予定がないと明らかにした。DRAMとeMMCの不足が理由で、生産を再開するかどうかは2027年半ば以降の部品価格しだいだとしている。電子ペーパー端末の「PineNote」とタブレットの「PineTab2」は、3カ月ほどで在庫が尽きる見込み。告知は2026年8月17日、公式のMastodonアカウントに投稿した。

止まるのはメモリを多く積む製品に限られる。スマートウォッチの「PineTime」、スマートスピーカーの「PineVoice」、携帯型はんだごての「Pinecil」は通常どおり生産を続ける。同社はマイコンを載せた製品群について、今後も品揃えを広げていくとしている。

生産の停止自体は今回が初出ではない。同社は2026年3月24日付の公式ブログで、DRAM不足を受けてPineTab2、PineNote、スマートフォンの「PinePhone」の生産を一時的に止めたと説明していた。販売元PineStoreの創業者であるTL Lim氏が大幅な値上げを避けたいという判断によるもので、当時は残った在庫を売り切る方針を示すにとどまっていた。今回の告知は、その一時停止が当面解けないことと、在庫が切れる時期の目安を示したものになる。

同じ3月のブログでは、後継機のPinePhone 2についても、部品不足に加えて、安価なAndroid端末をLinux向けに移植する動きへコミュニティの関心が移ったことを挙げ、新機種を出すのは財務上のリスクが高いと判断したと述べている。ブートローダーとモデムのファームウェアを利用者が自分で書き換えられる端末は少なく、PinePhoneはその数少ない選択肢の1つだった。

開発中のスマートウォッチ「PineTime Pro」の進捗も同じ投稿で触れている。デモ用のファームウェアは、画面、タッチ、モーション、GPS、ボタン、心拍センサー(チップIDの認識のみ)、充電回路、モーター、マイク、スピーカーの基本的なドライバーが動く段階まで来た。ただしパイロット生産に入る前に詰めるべき問題が残るとしている。同社はLinux機器の状況を厳しいと認めつつ、マイコン搭載機器の側で製品を増やす方針を重ねて示した。

関連情報

Pine64 Community(Mastodon)

FabScene編集部

FabScene編集部