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多色造形で材料を捨てない3DプリンターSovol「M1D」、ノズル7個を5秒で交換

Sovolは、ノズルを付け替えて多色造形する3Dプリンター「M1D」のクラウドファンディングをKickstarterで実施している。実行者は開発元のSovolで、キャンペーンは2026年8月27日まで。最大7個のノズルを1台で使い分け、交換にかかる時間は5秒だ。材料を捨てる工程がほぼ不要になる点を特徴に挙げる。

構造は2本のノズルが左右独立に動くIDEX方式を基本に、片方をツールチェンジャーにした形になる。右側は固定式で連続造形を担い、左側が最大6個のツールヘッドから必要なものを取りに行く。それぞれのツールヘッドは独立して加熱される。

多色造形では通常、材料を切り替えるたびにノズル内の古い樹脂を押し出して捨てる必要がある。前の色が残らなくなるまで排出する工程が要るためだ。M1Dはノズルごとに材料を分けているため、この工程が省ける。同社は捨てる量がほぼゼロになるとしている。

使い方は4通り用意した。日常的な造形なら片方のノズルだけを使い、必要に応じて複数のツールヘッドを組み合わせて色や材料を混ぜる。サポート材専用のノズルを割り当てることもでき、水溶性のサポート材を使えば取り外しの作業も楽になる。左右のノズルで同じものを2つ同時に造形するモードも備える。

調整の自動化にも力を入れている。背面のカメラがツールヘッド間の位置ずれを測り、ツールヘッド側に取り付けた2台のカメラが左右それぞれの吐出量を確認する。同社によれば、接触式のプローブを使う従来の方法と比べて最大2.5倍速く調整が終わるという。造形台の高さ測定には渦電流方式を使い、接触せずに測る。左側のツールヘッドには機械式の昇降機構があり、高さのずれをその場で補正する。

加速度センサーによる振動補正、庫内カメラによる異物検知と失敗検知も搭載する。ただし異物検知と、樹脂が糸状に絡まる失敗の検知については、現在検証中で初回出荷時には有効化されていない可能性があると同社は明記している。これらは後日のソフトウェア更新で提供する予定だという。

材料の供給は6系統の自動切り替えに対応し、材料切れ、ノズル詰まり、糸のもつれを監視する。操作は5インチのタッチスクリーンから指示する。

開発には約20カ月を要した。同社によると、最初の試作機ではツールヘッドを磁石で固定する方式を採ったが、長時間の造形と繰り返しの交換に耐える精度が出なかった。2号機で金属の爪でつかんで固定する機構に変更し、3号機では左右のノズルの高さをそろえる自動調整を追加している。最大の難所はツールヘッドを増やすこと自体ではなく、機構とファームウェアと調整機能を組み合わせて安定して動かすことだったとしている。

支援コースは、基本構成の「M1D Essential」が1299ドル(約21万3000円)から、6系統の材料供給と庫内加熱を含む「M1D Advanced」が1699ドル(約27万8000円)から。Advancedの通常予定価格は2099ドル(約34万4000円)としている。発送は2026年11月を予定する。

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FabScene編集部

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