ロボットメーカーのUniversal Robots(UR)とMobile Industrial Robots(MiR)を傘下に持つ米Teradyneは、2026年10月5日、米国のスタートアップBright Machinesに出資したと発表した。あわせて両社は、Teradyneのロボットと検査の技術を、Bright Machinesの製造の仕組みに組み込む協業を始める。対象はAIサーバーやデータセンター向けの機器の製造だ。出資額は公表していない。
URは人のそばで働ける協働ロボットを、MiRは荷物を自律的に運ぶロボットを作る。2社はTeradyneのロボット部門に属している。Teradyne自身は、半導体チップや電子基板が正しく動くかを出荷前に自動で確かめる検査装置の大手だ。
Bright Machinesは2018年創業で、本社を米サンフランシスコに置く。ベンチャーキャピタルのEclipseを筆頭に資金を集めて成長し、2025年の資金調達ではBlackRockが主導した。NVIDIAとMicrosoftも出資している。設計からロボットによる組み立て、検査、部材の搬送、生産データの管理までを、ソフトウェアで一体に動かす製造の仕組みを持ち、顧客や提携先の工場に持ち込んで複雑な機器を生産する。これまでに10カ国以上の60社超に、130カ所を超える小規模な自動化工場(マイクロファクトリー)を導入し、現在は米国でAIインフラ向けの機器を生産している。
両社は今後、精密なロボット組み立て、検査装置への部品の出し入れ、工場内での部材の自律搬送に、Teradyneの技術を使えるか検証する。Bright Machinesの製造システム、URの協働ロボット、Teradyneの基板検査装置を同じ生産現場で動かす構想だ。組み立てと検査のデータ、ロボットと搬送のデータ、電気的な検査の結果を1本につなぎ、設計の判断から組み立て、製品の電気的な性能までを一続きにたどれるようにする。
Teradyneで最高AI責任者を務めるJames Davidson氏は「今日の自動化を制約しているのは、ロボットが物理的にできることではなく、何をさせるかを教えるのにかかる設計の手間だ」と話す。ロボットが新しい作業を数週間ではなく数時間で覚えられれば、多品種で製品の寿命が短い生産が当たり前になるという。
Bright MachinesのSviat Dulianinov CEOは、AIインフラの製造には、より自動化され、ソフトウェアで定義され、変化に素早く応じる仕組みが必要だと説明する。