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マレーシアの大学が3Dプリントの表面を比較、粗さのばらつきの9割はZリフト

マレーシア工科大学メラカ校(Universiti Teknikal Malaysia Melaka)の研究チームは、FFF方式の3Dプリンターで、フィラメントを引き戻す「リトラクション」の3つの設定が造形物の表面の粗さにどう効くかを調べた。表面の粗さのばらつきの約90%は、Zリフトの高さで説明できたという。論文は2026年9月30日に学術誌「Jurnal Kejuruteraan」で公開された。

リトラクションは、ノズルが樹脂を出さずに移動するときにフィラメントを少し引き戻し、糸引きや垂れを防ぐ機能だ。Zリフト(Zホップとも呼ぶ)は、そのときノズルを持ち上げる高さを指す。チームは、Zリフト(0、1、2mm)、引き戻しの速度(20、40、60mm/s)、引き戻しの長さ(1、3、5mm)を3段階ずつ組み合わせ、20mm角の立方体を27個造形した。プリンターはオープンソースのFolgertech製、材料はABS-M30i、造形の設定にはソフトウェアのRepetierを使った。

表面の粗さ(算術平均粗さRa)は、ミツトヨの表面粗さ測定機「SJ-301」で各試料を3回ずつ測った。Raが最小だったのはZリフト1mm、速度20mm/s、長さ1mmの組み合わせで、Raは1.33µmだった。Raが最大だったのはZリフト2mm、速度40mm/s、長さ5mmの組み合わせで、Raは5.93µmと約4.5倍だった。

Raの値が低かった上位3つの組み合わせは、いずれもZリフトが1mmだった。反対に、Raが高かった上位3つは、Zリフトが0mmか2mmだった。チームが分散分析で各設定の寄与を求めたところ、Zリフトが90.11%、速度が7.34%、長さが1.76%で、統計的に意味のある差を示したのはZリフトだけだった。

チームは実体顕微鏡で、Raが最小の試料と最大の試料の表面も比べた。樹脂の線と線の間のすき間は、Raが最小の試料で約0.01mm、最大の試料で約0.04mmだった。チームは、すき間が小さいほど層の段差が目立たなくなり、表面が滑らかになると説明している。

論文は、材料を変えると結果が変わる可能性があるとして、ほかの材料での検証を今後の課題に挙げている。

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FabScene編集部

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