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中国製ルーターに監視プログラム3種、外から誰でも操作できる裏口を発見

米国のセキュリティ企業VulnCheckは2026年8月27日、Amazonで売られている中国製の無線ルーターに、外部から自由に操作できる仕掛けが隠されていたとする調査結果を公表した。見つかった監視用のプログラムは3種類にのぼる。うち1つは、インターネット側から届いた命令を、合言葉の確認もせずにそのまま処理する作りだった。

調べたのは、米ニューヨークの小さな会社がAmazonで売っていた「Deep Orange 3G/4G/LTE Router」で、中身は中国ZBT社の製品で、ブランド名だけを付け替えたものだった。基本ソフトが作られたのは2019年で、同社が先に報告した別の仕掛けはまだ入っていない。代わりに、これまで知られていなかった2つが見つかった。

1つは「DARKLANTERN」と名付けられた、外からの接続を待ち受ける裏口だ。ルーターは通常、外から中への通信を遮る門番の役目を果たすのだが、この機種は初期設定の時点で、その門を1カ所だけ開けたままにしていた。開いた先で待っているプログラムは、届いた命令を確かめずに処理する。命令には本来、機器ごとの固有番号を書き添える決まりがあるのだが、その欄をすべてゼロで埋めれば検査を素通りできる抜け道が、あらかじめコードに書き込まれていた。

もう1つの「SPEAKINGSTONE」は逆に、ルーターの側から外へ連絡を取りにいく。定期的に指定先へ信号を送り、命令が来るのを待つ仕組みだ。待ち受け型と違って、家庭の回線のように外から直接つながらない環境でも働く。連絡先は中国・深圳のクラウドにあるZBTのサーバーだった。

VulnCheckが目を付けたのは、このプログラムに予備の連絡先が用意されていた点だった。しかもその予備の住所は、誰にも登録されないまま放置されていた。同社はそれを自分で取得し、待ち受けるサーバーを立てた。すると接続が次々に届いた。8月21日までに392台が接続してきた。うち390台が中国国内で、8割強が同国の携帯大手の回線につながっていた。363台は同じ機種・同じ基本ソフトで、店で買うルーターではなく通信会社が家庭に配る機器だと同社はみている。最も長い1台は、約2年間ずっと連絡を送り続けていた。

ZBTは以前の指摘に対し「顧客から明示的に依頼と許可があったときだけ、機器の設定を手伝うために使うもの」「不正なアクセスに使われたことはない」と説明していた。VulnCheckは、顧客が依頼したり許可したりする仕組みがどこにも見当たらないこと、そもそも通信が保護されていないため通り道にいる第三者でも乗っ取れることを挙げ、ZBTには不正利用の有無を知る手段がないと反論する。同社によれば、この仕掛けを握った相手は、ルーターの設定を書き換えて家中の機器の通信を別のサーバーへ向けたり、回線の契約情報を抜き取ったり、直接ログインしたりできる。

ZBTの製品は、無線機器の認可申請や特許の記録をたどると、米国、カナダ、オーストラリア、フィリピン、ドイツ、ロシアのブランドの製品として売られていた。稼働中の機器はイスラエル、ウクライナ、トルコ、台湾でも見つかっている。外見からは製造元が分からない名前で流通する場合があり、すべてに仕掛けがあるわけではないものの、数は少なくないとVulnCheckは書く。日本での流通状況は同社の報告にはなく、確認できていない。

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FabScene編集部

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