米カリフォルニア州クパチーノのZeroWire Roboticsは2026年10月6日、手のひらに載る四足ロボット「Q8botOne」のクラウドファンディングを、ハードウェア向けのサイトCrowd Supplyで始めた。組み立てが必要なキットは199ドル(約3万1000円)、組み立て済みの完成品は599ドル(約9万4000円)で、2026年11月19日(米国太平洋時間)まで受け付ける。同社による報道発表は出ていない。
Q8botOneは、全部品を中央の基板1枚に直接取り付け、内部に電線やケーブルを1本も使わない。同社は、配線をなくしたことで電気的な信頼性が上がり、小さく軽くなり、修理もしやすくなるとしている。関節には、ROBOTISのスマートサーボ「DYNAMIXEL XL330-M077-T」を8個使う。同社によると、小型の教育用ロボットの多くが使う一般的なサーボと違い、DYNAMIXELは1本の通信線につないだまま1個ずつ呼び出して、位置や速度、制御の係数を読み書きできる。研究用のロボットで長く使われてきた部品だという。
制御用のマイコンはESP32-C3で、14500サイズのリチウムイオン電池2本で動く。フレームと脚の部品は、3Dプリンターで造形したナイロン製だ。大きさは120×70×70mm、重さは250gとしている。拡張用に、AdafruitやSparkFunのセンサーをつなげる端子と、5V・最大3Aを供給できるシリアル端子を備え、ESP32-CAMや低消費電力のラズパイも載せられるという。付属のコントローラーは、スマホやモバイルバッテリーのUSB-C端子につなぐとロボットと自動で接続する。PCにつなげば無線の中継器になり、専用アプリやAPIで操作できる。同社はプロジェクトページで、Petoiの「Bittle X」などと比べ、ハードウェアとソフトウェアの両方を公開している点を違いに挙げている。
Q8botOneの原型は、同社のYufeng Wu氏が2024年3月にGitHubで公開した「Q8bot」だ。Q8botは設計データや部品表をMITライセンスで公開しており、設計は国際会議IROS 2025の論文としてまとめられた。Q8botOneは、そこから複数回の試作を重ねた改良版にあたる。現時点では、Q8botOneのファームウェアとPythonのライブラリが暫定版としてGitHubで公開されている。
基板の実装と3DプリントはElecrowが担当し、それらの部品をZeroWire Roboticsがクパチーノで組み立て、試験してから出荷する。発送は2027年3月24日の予定で、世界のどこへも送料無料で届けるとしている。キットにはサーボ8個が含まれず、別に購入する必要がある。各国の認証試験は、製造と並行して進める計画だ。プロジェクトページに日本の技適についての記載はない。