背面LEDがドットマトリックス表示に進化、Nothing「Phone (3)」発表

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イギリス企業Nothingが、同社のフラッグシップスマートフォン「Nothing Phone (3)」を2025年7月1日(現地時間)に発表した。背面に配置されたLEDライトが通知時に光る独特な「Glyphインターフェース」を進化させ、今度はドットマトリックス表示も可能になった。Nothing JapanのX公式アカウントは2025年7月2日、「日本での展開について詳しくは追ってお知らせします」とコメントしている。同時に発表された同社初のオーバーイヤーヘッドホン「Headphone (1)」と合わせ、Nothingの製品ラインアップが拡充された。

Nothing Phone (3)は、QualcommのSnapdragon 8s Gen 4チップセットを搭載し、6.77インチのOLEDディスプレイを備える。ピーク輝度4500ニト、120Hzのハイリフレッシュレート、1000Hzのタッチサンプリングレートに対応し、指紋認証センサーを画面内に内蔵している。

同モデルの最大の特徴は、背面のGlyphインターフェースが「Glyph Pixel Matrix」に進化したことだ。従来のLEDライン表示に加え、ドットマトリックス表示で時計やコンパス、ゲームなども楽しめるようになった。通知時のアニメーション表示も可能となっている。

カメラ機能を大幅強化

カメラ機能も大幅に強化されている。リアカメラは5000万画素の広角カメラ(F1.68)、5000万画素の望遠カメラ(F2.68)、5000万画素の超広角カメラで構成される3眼システムを採用。フロントカメラも5000万画素を備え、全てのカメラが同解像度に統一された。

広角と望遠カメラには光学式手ぶれ補正(OIS)を搭載し、望遠は3倍ズームに対応する。カメラアプリにはプロフォトグラファーによるプリセットも収録され、画面を上にスワイプするだけで選択できる。

本体側面には「Essential Key」という新機能も搭載。キーを押すと気になったコンテンツが自動整理され、AIが提案や要約、アクションプランを生成する「Essential Space」にアクセスできる。画面下からのスワイプで起動する「Essentialサーチ」では、連絡先やコンテンツの検索、天気予報やスポーツスコアのリアルタイム確認が可能だ。

英KEFと共同開発のヘッドホンも

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同時発表されたHeadphone (1)は、英国の高級オーディオブランドKEFとの共同開発によるオーバーイヤーヘッドホン。40mmドライバーと最大42dBのノイズキャンセリング機能を搭載し、最大80時間の連続再生が可能だ。

Nothing製スマートフォンとの連携では、本体ボタンによる「Channel Hop」機能でオーディオソースの切り替えが可能。その他のAndroidやiOS端末でもAIアシスタントの起動に対応する。

Nothing Phone (3)の価格は、12GB+256GBモデルが799ドル、16GB+512GBモデルが899ドル。Headphone (1)は299ドル。両製品ともブラックとホワイトの2色展開となっている。

Nothingは2020年に設立されたロンドンを拠点とする企業で、OnePlusの共同創設者だったCarl Pei氏が創設した。Google VenturesやRedditのCEO Steve Huffman氏、TwitchのCo-founder Kevin Lin氏らが投資家として参画している。同社は透明な素材や独特なライティングを活用したデザインで、従来のテック製品とは一線を画すアプローチを特徴としている。

関連情報

Nothing Phone (3)製品ページ
Nothing Headphone (1)製品ページ

FabScene編集部