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多色3Dプリントを印刷前にARで実寸プレビュー、色を確かめられる無料ツール

多色プリントは、刷り上がって初めて色や大きさの印象がつかめ、思っていた仕上がりと違えば、時間とフィラメントを無駄にしてしまう。Sami Salah氏が公開した無料ツール「3MF Color Customizer」は、印刷する前に、実際の色と実寸の模型を、スマホのARで自分の部屋に置いて確かめられる。氏は、再スライスやBlenderでの手作業なしにこれをこなせるツールが見当たらず、自分で作ったとしている。

使い方は、Bambu StudioやOrcaSlicer、Snapmaker U1で作った多色の.3mfファイルを、ブラウザのページに放り込むだけだ。3D表示された各色の面をその場で塗り替えられ、スマホで「View in AR」を押すと、実寸の立体が目の前に現れる。インストールも会員登録もいらない。

背後には、地道な解析がある。多色プリントの色情報は、スライサーが独自に拡張した形式に閉じ込められており、標準のツールでは取り出しにくい。その形式には公開された仕様がなく、氏は色付きのデータを一つずつ読み解いて突き止めた。Bambu系のスライサーが面ごとの色をどう記録しているか、三角形を再帰的に分割する独自の符号化を読み解いて文書にまとめ、標準のglTF/GLB形式へ書き出せるようにした。

ファイルはサーバーに送られず、すべて手元のブラウザの中で処理され、最初の読み込み後はオフラインでも動く。書き出したGLBは、BlenderやUnity、Web、ARビューアーなど、開かれた3Dのエコシステムでそのまま使える。KlipperやOrcaSlicerといった開かれた3Dプリント関連のツールと同じ精神で作られ、外部への送信(テレメトリー)もないとうたう。ソースコードはMITライセンスで公開されており、囲い込まれがちな多色プリントの色を、誰でも扱える形に解き放つ試みだ。

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FabScene編集部

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