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チップ設計のYouTuberがCPUを自作、1カ月で設計して工場で作った実物が動作

半導体チップを設計した経験のない個人が、CPU(コンピューターの頭脳にあたる部品)を自分で設計し、半導体工場で製造したチップを動かすことに成功した。YouTubeチャンネル「Breaking Taps」を運営するZachary Tong氏が、2026年9月20日に公開した動画で、設計から動作確認までの経緯を紹介している。

個人が工場でチップを作れたのは、シンガポールのwafer.spaceが提供する相乗り製造サービスを使ったからだ。半導体は、シリコンの円盤(ウエハー)の上に回路を焼き付けて作る。wafer.spaceは1枚のウエハーを区画に分けて利用者に販売し、大勢の設計をまとめて製造する。製造は半導体受託製造のGlobalFoundriesが担う。

まとめて製造するため、製造の回ごとに設計データの提出期限が決まっている。Tong氏が設計に取りかかったとき、wafer.spaceの最初の製造回の提出期限までは1カ月しか残っていなかった。同氏はそれまでチップを設計したことも、回路を書き換えて試せるチップ(FPGA)を使ったこともなかったという。

同氏によると、設計はプログラミングに近い作業だった。回路を記述する専用の言語でコードとテストを書く。トランジスターの配置や配線は、オープンソースのツールがコードから自動で作る。同氏はこの仕組みを、プログラミング言語で書いたコードをコンパイラーが機械語に変えるのと同じだと説明している。

また、製造には3〜4カ月かかることも動画で触れている。届いたチップをブレッドボードに挿してRaspberry Pi Picoにつなぎ、プログラムを書き込むと、100まで数えて止まるプログラムが動いた。周辺機器との通信機能の1つ(SPI)は動かなかった。同氏は、動くとは思っていなかったとも振り返っている。

同氏の手元には約1000個のチップが届く予定で、欲しい人がどのくらいいるかを動画の説明欄のフォームで尋ねている。設計データはGitHubで公開している。

wafer.spaceは3回目の製造の申し込みを受け付けている。最も小さい約2×2.5mmの区画で1000個を作る場合、価格は2026年9月30日までの早期割引で2000ドル(約31万円)、以降は3000ドル(約47万円)だ。設計データの提出期限は2026年12月16日で、チップの出荷は2027年4〜6月を予定している。

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FabScene編集部

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