数千円で買えるESP32のタッチスクリーン基板は人気だが、買ったまま使い道が見つからず、引き出しで眠りがちだ。開発者は、こうした基板の一つ「CYD(Cheap Yellow Display)」を活かそうと、よく使う操作をボタンにまとめる小型の操作盤(マクロパッド)として動かすファームウェア「CYD-Dashboard」を作り、オープンソースで公開した。
画面のボタンには、キーボードのショートカットやURLの呼び出し、複数の操作をまとめた手順などを割り当てられる。キー入力は、BLEまたはUSBのHIDとしてパソコンに送る。画面上の仮想キーボードから文字を打つこともできる。Stream Deckのような使い方を、安い基板1枚でこなす。
ボタンだけでなく、情報を表示するウィジェットも置ける。任意のHTTPの宛先を一定間隔で読みに行ったり、パソコンの動作状況を映したりする。設定はすべてブラウザーで済ませる。プロファイルや場面ごとに、背景やアイコンを変えて切り替えられる。
書き込みも手軽だ。ChromeかEdgeのブラウザーから、専用の開発環境を用意せずに、2クリックで書き込める。画面の描画にはLVGLというライブラリーを使う。動作を確認した基板は、ESP32-S3のJC4827W543C(480×272)と、ESP32の2432S028R(320×240)だ。
ただし、USBのHIDに対応するのはESP32-S3のみで、無印のESP32はBLEのHIDだけになる。基板を選ぶときは注意がいる。開発者は、ほかの基板への対応も広げたいとしている。眠っていた安いタッチ基板を、配線も追加の部品もなしに、手元の操作盤として使える点が、このファームウェアの使いどころだ。