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KiCadの基板から1クリックでフロントパネルを作るツール

KiCadで設計した基板のデータから、つまみやジャックの穴とラベルを入れたフロントパネルを自動で作るツールが「KiCad Front Panel Generator」として公開された。作ったのはMarcus Dunn氏で、同氏は自作シンセサイザー「Game of Life」のパネルもこのツールで仕上げている。

Dunn氏はREADMEで、パネルを厚さ1.6mmの通常の基板として発注するよう案内し、黒いレジストに白い文字を「定番のシンセのパネルの見た目」と書く。これまでは基板上の部品を別のレイヤーになぞったり、3D CADのFusionや作図ソフトのInkscapeと行き来したり、パネルを手で描き直したりする必要があった。同氏のツールはこうした作業を不要にするとしている。

ツールは保存済みの基板ファイルを読み込み、基板と同じ外形のパネルに、ポット、ジャック、スイッチ、LED、画面の穴を開ける。穴の寸法は部品の種類ごとの規則で決まり、ポットは直径7.5mm、パネルに出るジャックは6.2mm、3mmのLEDは3.2mmになる。KiCadで基板を保存し直すと、プレビューも自動で更新される。穴が縁や隣の穴に近すぎる箇所はオレンジ、重なる箇所は赤で表示される。

ツールはラベルなどの文字と図案も自動で描く。部品の値の欄に「Cutoff」と入れたポットには、その名前がラベルとして付く。ポットの周りには0〜10の目盛りを入れ、出力のジャックは塗りつぶした四角で囲んで文字を白抜きにする。モジュラーシンセの規格Eurorackにも対応し、高さ128.5mmで、幅の異なる標準パネルを作れる。

同じ目的のツールにはNLnetの基金の助成で開発中の「KiCad Frontpanel Generator」もある。こちらは設計者が空きレイヤーに切り欠きとラベルを描いておく方式で、部品の種類から穴を決めるDunn氏のツールとは異なる。

ツールは完成したパネルを、KiCadの機能を使ってガーバー(基板の製造データ)と穴のデータに書き出し、1つのzipにまとめる。Dunn氏は書き出したzipをJLCPCBやPCBWayに送れば発注できるとしている。同氏はWindows版を配布しており、macOSとLinuxではPythonのソースから動かせる。ツールはKiCadのバージョン9と10に対応し、MITライセンスで公開されている。

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FabScene編集部

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