頭上を飛ぶ飛行機を、リアルタイムで天井に映し出す――そんな自作プロジェクト「Skylight」を、アメリカのソフトウェア技術者Cameron Paczek氏が公開した。Raspberry Piと小型のラジオ受信機、プロジェクターを使い、設計や手順、ソフトはオープンソースで誰でも作れる。
飛行機は、便名や機種、位置、高度などの情報を電波で発信している。Skylightは、この「ADS-B」と呼ばれる電波を、数千円で買えるUSB接続のラジオ受信機(RTL-SDR)で受け取り、Raspberry Pi 5で解読する。Flightradar24のような外部の航空機追跡サービスに頼らず、自分で集めたデータで動くのが特徴だ。
解読した情報は、天井に向けたプロジェクターに送る。頭上を通る旅客機が、音が聞こえるのとほぼ同じタイミングで天井をゆっくり横切り、航空会社や機種、目的地が一緒に表示される。背景を真っ黒にすることで、プロジェクターの四角い枠が見えなくなり、飛行機と星だけが浮かんで見える。ヘリコプターはローターが回り、機種によって見た目も変わる。
飛行機の奥には、本物の空も描く。太陽や月、明るい星と星座、人工衛星(国際宇宙ステーション=ISSを含む)を、住んでいる場所と時刻に合わせた正しい位置に表示する。設定はスマホから変えられ、次にISSが通る時刻へ時間を飛ばすこともできる。基準となる作例はサンフランシスコ国際空港(SFO)に合わせてあるが、座標を入れれば世界中どこでも使える。
必要なものは、RTL-SDR Blog V4の受信機とアンテナ、Raspberry Pi 5(8GB)、1080pのプロジェクター、micro-HDMIの変換アダプター、上向きに置く回転スタンドなど。費用は、最低限の構成なら400ドル(約6万4000円)ほどから、こだわると1800ドル(約29万円)ほどまで幅がある。費用の多くはプロジェクターで、暗い部屋なら100ドル(約1万6000円)ほどの安価な1080p機でも足りる。
ソフトはMITライセンスで公開され、組み立て手順や部品の一覧はGitHubで読める。Paczek氏は、自分で作るのが難しい人向けに、完成済みのキットをクラウドファンディングで出す計画も進めている。